北原みのり「戦後70年、複雑な夏」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「戦後70年、複雑な夏」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。慰安婦問題を語る、日本女性の愛国運動についてこんなことを感じたという。

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 2年前、愛国にはまる女性たちを取材した。愛国運動といえば、街宣カーに乗って迷彩服を着てる、というイメージは過去のもので、今は中高年の女性たちが街中に立ち、感じよい雰囲気で、「アメリカがつくった憲法なんていりませーん! 5月3日は憲法記念日じゃなくて、ゴミの日にしませんか~!?」と話術巧みに訴えたり、「憲法24条の男女平等、必要ですか? 日本はレディファーストなんていらないんです。日本の男性は、自分がドアをあけて先に敵がいないかどうか確認してくれてるんです~!」などと軽やかに語る愛国運動もある。私が最も驚いたのは、そんな彼女たちが一番熱心に語るのが、「慰安婦」問題についてだったこと。曰く、「男性が慰安婦問題をやるといじめになるので、私たち女性が日本の名誉のために考えます!」というもの。中には「私のおじいちゃんは、レイプなんかしてない!!!」と涙ながらに訴える若い女性や、「韓国のおばあさんの涙と、日本のおじいさんの涙、どちらを取るかという話」とサラリと言う女性もいた。

 女だからといって、「慰安婦」に痛みを感じるわけではない。むしろ、女だからこそ、「私は自ら慰安婦になります! 兵隊さんを癒やす仕事は尊いんです!」と言うこともできるのだ(実際にいた)。


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