動物写真家の岩合光昭さんの世界のを訪ねる旅をお送りする。今回は、エジプト・エレファンティネ島の猫。

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 ボートに乗る少年と子猫。母なるナイル川で小さなトリオの冒険が始まる。

 エジプトの南部、英国の作家アガサ・クリスティが書いた推理小説『ナイルに死す』の舞台となったアスワンから、ファルーカと呼ばれる帆掛け船に乗って30分。ナイル川に浮かぶ美しいリゾート、かつては象牙の交易の拠点として発展したエレファンティネ島に辿り着く。

少年が大切にする2匹の子猫は、初めてボートに乗り興味津々。さながらクルーの一員だと言わんばかりに少年と寄り添う。

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週刊朝日 2015年6月5日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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