「何ともない」と突っぱねる「認知症」の人を病院に連れていくには? (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「何ともない」と突っぱねる「認知症」の人を病院に連れていくには?

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南越谷健身会クリニックの受診室で周東医師の診察を受けるA子さん夫婦。「調子はどう?」という問いかけに、A子さんは「元気です」とはきはき答えた(撮影/写真部・大嶋千尋)

南越谷健身会クリニックの受診室で周東医師の診察を受けるA子さん夫婦。「調子はどう?」という問いかけに、A子さんは「元気です」とはきはき答えた(撮影/写真部・大嶋千尋)

 医師の受診は、認知症の疑いがある人にとって、病気かどうかの判断を受け、治療につながっていく“はじめの一歩”だ。だがその肝心のスタート地点に、なかなか立てないケースが多いというのだ。

「専門機関の受診が遅れる最たる理由は本人の拒否ですが、家族が受診を無理強いしたことで本人の心が落ち着かず、症状が進みやすくなることもあります。かといって家族が気を使いすぎ、見て見ぬふりをして受診が遅れると病気が進行しかねない」(大野さん)

 本人だけではなく、家族が認知症という現実を受け入れられずに受診を退けたり、家族間で意見が分かれるケースもあるという。

 実は大野さん自身、「嫁の立場」でこの問題にぶつかり、義母の認知症の診断まで4年も要したという。

 それは19年前にさかのぼる。地方で一人暮らしをしていた義母(当時81歳)が交通事故に遭い、それを機に東京に呼び寄せて息子家族と5人で暮らし始めた。

「ところが一緒に暮らすと、おかしな行動が目立つ。認知症じゃない?と思ったのですが、夫に言っても義姉に言っても、『年をとって性格が変わっただけではないか』『病院に行く必要はないと思う』と、取り合ってもらえなかった。嫁の立場では、それ以上は強く言えませんでした」

 だが、その後、義姉が義母と暮らすことになり、そこでやっと「お母さんがおかしい!」とわかってもらえて、病院に連れていくことができたという。その時点で義母は長谷川式認知症スケールの得点が18点。診断は脳血管性認知症だった。


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