本誌3月28日号がスクープした、関西一円で中高年男性が相次いで“怪死”した連続不審死事件。その事件の渦中にいるのは、男性たちの元妻で、多額の遺産を手にしたA子さん(67)だ。これまで、A子さんは4人の男性と結婚、死別しているが、2013年12月に死亡したA子さんの4番目の夫から毒物が検出されたため、京都府警は本格的な捜査を始めている。

 3月の本誌の独占インタビューで、A子さんは男性たちの死亡への関与について否定。「元夫以外からお金は相続していない」と語っていた。

 だが、A子さんは内縁関係の男性からも遺産を相続していたことが、本誌の取材で明らかになった。

 12年3月9日、大阪府南部の幹線道路でバイクが転倒、ある男性が亡くなった。死因は致死性不整脈とされ、バイク運転中に心臓発作を起こしたとみられる。

 男性は、当時71歳のXさん。Xさんは事故の1年ほど前まで、船乗りとして働いていた。一緒に船に乗っていた仲間が語る。

「70歳過ぎとは思えないほど健康。玄米を食べているとか、何十万円もする健康器具を買った、人間ドックに行ったなどとよく話していて、健康にはとても気を使っていました。死んだと聞いて信じられなかった」

 そのとき、遺体の確認にやってきたのがA子さんだった。二人の関係について、Xさんが住んでいたマンションの友人が語る。

「Xさんとは自治会の関係で何年も親しくしていて、亡くなる半年前には、喫茶店に呼ばれてA子さんを紹介されました。『結婚するんだ』とうれしそうに話していたんです。それが突然、事故で死んだと聞いてびっくりしました」

 死後1カ月ほどすると、Xさんが住んでいた分譲マンションに業者が来て、家財道具などを処分。直後にA子さんが売りに出し、同年末には売却された。

「Xさんは、A子さんとは籍を入れていません。でも、マンションの所有権はA子さんに移転したので、売りに出せたようです。A子さんは、生前のXさんにマンションの所有権について遺言状を書かせていたと聞きました」(前出・Xさんの友人)

「第5の男性」についてA子さんに聞くと、「内縁関係はありません」と言うばかり。

 京都に続き、大阪府警も捜査に乗り出している。“真相”が明らかになる日も近そうだ。

本誌取材班

週刊朝日 2014年4月25日号