楽天・松井裕樹選手(撮影/朝日新聞社・日吉健吾) (c)朝日新聞社 @@写禁
楽天・松井裕樹選手(撮影/朝日新聞社・日吉健吾) (c)朝日新聞社 @@写禁

 6回5安打5四死球3失点で敗戦投手――次期エース候補、松井裕樹のデビュー戦は、なんとも“残念”な結果に終わった。

 並の新人であれば、十分、合格点をもらえる結果だろう。だが松井は夏の甲子園史上最多となる一試合22奪三振の記録を持つ大物ルーキーだ。おのずと評価は厳しくなる。ネット掲示板には、「課題が山積み」「まだまだケツが青い」といった、ファンからの辛辣な声もあった。

 だが、こうした声は期待の裏返しに過ぎない。この日、集まった観客は、平日のデーゲームでは球団史上最多となる2万1861人。ヤンキースに移籍した田中将大の、楽天でのデビュー戦(2007年)の1万8021人を大きく上回った。

 試合後、「緊張した。思うように投げられなかった」と悔しさをにじませた松井だが、きっと大丈夫。田中だってデビュー戦で6失点を喫し、降板後のベンチでは涙を流した。次戦(4月8日の日本ハム戦に登板予定)では、快刀乱麻の奪三振ショーを見せてくれるはずだ。

週刊朝日  2014年4月18日号