窮地の小保方氏も“反撃”を準備? (c)朝日新聞社 @@写禁
窮地の小保方氏も“反撃”を準備? (c)朝日新聞社 @@写禁

 論文の不正疑惑に揺れる「STAP細胞」問題が、いよいよ“ガチンコ対決”に発展しそうだ。

 理化学研究所(理研)は4月1日に開いた会見で、調査委員会の最終報告書を発表。小保方晴子ユニットリーダー(30)について、

<ねつ造に当たる研究不正行為を行った>

 と断罪した。これに対し小保方氏は<驚きと憤りの気持ちでいっぱい>とのコメントを発表し“徹底抗戦”の構えを見せた。小保方氏は独自に4人の弁護団を立て、調査への不服申し立てを行う予定だという。

 理研側は小保方氏が「心身ともに疲れている」として会見に出席させなかったが、神戸市内の自宅マンション付近で撮られた小保方氏の写真が大々的に掲載されるなど報道は過熱する一方。勤務先の研究所にも無数の報道陣が押し寄せたという。千葉県の実家に住む小保方氏の母親も、娘のサポートのため神戸に滞在しているようだ。

 そんな中、小保方氏は神戸のマンションで「週刊新潮」(4月10日号)の直撃取材を受け、「私が死んでも、STAPの現象は起こります」と語ったと報じられた。言いたいことも多々あるようだ。精神科医の香山リカ氏はこう推測する。

「STAP細胞を最初に発表したときのキャラクターから考えると、小保方さんは自己愛が強いタイプ。こうした人物は傷つけられると強い怒りを示すことがあり得ます」

 弁護団の広報担当を務めるのは、大阪弁護士会所属の三木秀夫弁護士。食品偽装問題などで2008年に廃業した「船場吉兆」の“ささやき女将”こと湯木佐知子社長の代理人を務め、昨秋の阪急阪神ホテルズのメニュー偽装表示問題の調査では第三者委員会のメンバーとなるなど、“偽装”問題の経験は豊富。果たして「チーム小保方」の逆襲はあり得るのか。東大医科学研究所の上(かみ)昌広・特任教授は、厳しい見方を示した。

「会見で『悪意はなかった』と弁明しても、信頼は回復できないでしょう。仮に故意の間違いがなくても、大事な画像を他のものと間違うなどというミスはあり得ない。今後、再び研究者として活動していくのはきわめて難しいと思います」

 体調を崩し、入院説も報じられる小保方氏。だが、理研内部の事情を洗いざらい暴露するなど、一発逆転の“爆弾”を用意している可能性もある。渦中の「理系女子の星」が何を語るのか、日本中の注目が集まっている。

週刊朝日  2014年4月18日号