働く女性と専業主婦「弱者はどちら?」 心理学者が分析 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

働く女性と専業主婦「弱者はどちら?」 心理学者が分析

このエントリーをはてなブックマークに追加

 心理学者の小倉千加子氏は、現代の日本女性と仕事の関係をこう解析する。

*  *  *
 国家の方針が、一部の人の偏ったイデオロギーによって簡単に決まることほど恐ろしいことはない。

 その一部の人が「アンチ・ビジネス派」なのではないかと危惧するのが、私の思い込みに過ぎないのなら幸いである。「アンチ・ビジネス派」とは、利潤追求を第一義に考える人を徹底的に敵対視する人のことである。

 資本主義の国である日本の中心が、実は「アンチ・ビジネス派」によって占められているとすれば、資本主義的なシステムがうまく作動する筈もない。

 それが事実かどうかを確かめるために、私は自分が現場で知っている事実をもとにして推測するしか方法はない。そして、私が知っている現場とは保育現場のことである。

「アンチ・ビジネス派」は、ひょっとしてこう考えているのでは、と思わざるを得ないのは、日本で現在働く女性(=アンチ・ビジネス派にとっては自身もそこに含まれる「労働者」のこと)が、子どもを預ける保育所が足りないのは、絶対的に間違ったことなのである。現に、小さな子どもを抱えた母親が、「保育所がないから、自分は仕事に行けない!」と、デモをして行政を告発している。

「アンチ・ビジネス派」にとって最も救済しなければならない対象は、もともと仕事を持ち、子どもを産んでみると、子どもの預け先がないために、仕事に戻れない女性である。

 しかし現実には、デモをするという行政への告発的アクセスもせずに生きている多くの女性がいる。子どもがいても産前から無職で、しかし「無職女性」と自称することもしない専業主婦の女性である。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい