麻生太郎氏と安倍晋三氏 (c)朝日新聞社 @@写禁
麻生太郎氏と安倍晋三氏 (c)朝日新聞社 @@写禁

 朝日新聞社が2月16、17日に行った世論調査で、安倍晋三内閣の支持率は62%。昨年末の内閣発足直後の59%を上回り、第1次安倍内閣発足直後(2006年9月)の63%とほぼ並んだ。しかし、自民党内は、早くも「ポスト安倍」レースの行方を見すえて動き出している。

 この2カ月間で、新人議員の囲い込みが「最もすごかった」(新人議員)のは、昨年の総裁選で安倍支持をいち早く表明し、「勝ち組」になった麻生派。選挙前の12人から3倍近い34人へと一挙に増やし、党内第4派閥の地位を確保した。

「人が増えて事務所が手狭になったので、近々引っ越す予定です。麻生太郎元首相(72)は、さらなる拡大を目指して盟友の大島理森前副総裁(66)と相談し、2カ月以内に両派を合併させるつもりです。超党派議連の創生『日本』の協力も織り込み済み。本気で安倍さんの次を狙っているんですよ」(麻生派議員)

 そんな麻生派の積極的な動きに焦りを隠せないのが、石破茂幹事長(56)の周辺だ。1月末には、総裁選で石破氏を支持した議員約40人が都内のホテルに集まり、「無派閥連絡会」と称する“石破派”を結成した。他派閥と同じく毎週木曜日に例会を開き、新人の囲い込みに躍起になっているという。

「石破さんの側近に声をかけられ、例会に出席しました。サークル活動のノリで気軽に出席したのに、今後は名簿を作って会費を取ると言われた。石破さんは脱派閥を訴えているんじゃないの、とドン引きしました」(別の新人議員)

週刊朝日 2013年3月8日号