仙谷元官房長官「アベノミクスはエネルギー問題で頓挫する」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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仙谷元官房長官「アベノミクスはエネルギー問題で頓挫する」

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仙谷由人氏(撮影/写真部・松永卓也)

仙谷由人氏(撮影/写真部・松永卓也)

田原総一朗氏(撮影/写真部・松永卓也)

田原総一朗氏(撮影/写真部・松永卓也)

 安倍政権発足から2カ月、円安が進み、株価も一時、1万1500円を超えるうなぎのぼり。しかし、「陰の宰相」と呼ばれた民主党・仙谷由人元官房長官(67)は、「アベノミクス」や安倍政権の弱点をジャーナリストの田原総一朗氏との対談で指摘した。

*  *  *
仙谷:アベノミクスの決定的な欠陥は、日本はエネルギー資源のない国だという大前提が抜け落ちていることです。金融緩和で円安になり、輸出産業がもうかることで名目GDPが増加しても、逆に海外から購入する燃料費はかさんでいく。私は「ガソリン代が2割上がっても大丈夫ですか、100円ショップが120円ショップになっても大丈夫ですか」と国民の皆さんにお尋ねしたい。一つ間違うと大変なことになりますよ。

田原:安倍晋三首相は参院選までは安全運転でいき、そこで勝ったら、憲法改正を目指す方針のようです。

仙谷:自民党は改憲が党是の政党だといっても、結党から60年近くたって、当時の自主再軍備路線をそのまま論理的に正当化するのは難しいでしょう。

田原:あのころはサンフランシスコ平和条約によって再び独立を回復した直後で、冷戦時代でしたからね。

仙谷:今、憲法改正という非常に抽象性の高い大目標を立てても、日本の安全保障政策や防衛政策、内閣諸制度や地方分権について、何をどうするのかという具体案がないと、あまりに空虚な感じがします。さらに国際政治の中では、安倍さんが唱える「戦後レジームからの脱却」に対して、人権論を重視する立場から批判がある。欧米や中国にとっては、世界人権宣言にあるように、貧困や専制隷従から脱し、自由と豊かさをみんなで得ようとすることこそが「戦後レジーム」です。安倍政権はこうした戦後世界の価値観を否定するのか。自由や貧困の問題をどう変えるつもりなのか。きちんと説明しないと、国際的に通用しません。

週刊朝日 2013年3月8日号


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