警視庁は5月14日、大量の旧1万円札の偽札を使ったとして、70代の男3人を逮捕したと発表した。

 ただ、今回の偽札は、2005年ごろから東南アジアや韓国などで出回っている精巧なものよりレベルは低いようだ。

 それでも、いったんは郵便局もダマされた。レベルは高くなくても、日ごろ目にすることのない旧紙幣だけに、ホンモノかニセモノか、簡単には見分けられないという「盲点」をついた犯行だったわけだ。

 では、被害に遭わないためにはどうすればいいのか。

 日本の紙幣、特に旧1万円札は丈夫な紙で作られているため、強く引っ張ってみるのが有効だ。ホンモノであれば破れることはまずない。それでも不安なら、紙幣鑑別機を設置した金融機関で鑑定してもらうことを偽札鑑定家で松村テクノロジー(東京都台東区)社長の松村喜秀氏は勧める。

 旧紙幣への警戒も怠ってはいけないのである。

週刊朝日 2012年6月1日