『世界経済「大動乱」を生きのびよ』(朝日新聞出版)など経済に関する多数の著書を持ち、投資助言会社「フジマキ・ジャパン」の代表を務める「伝説のディーラー」藤巻健史氏。1月27日には為替に関する新刊を発行したが、発行前には周辺から不安の声があがったと本人がうち明ける。

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「為替の本を書く」と言ったら、オオニシ先輩いわく、「なに、フジマキが為替の本を書く?
予想がずっと外れていたんだから、タイトルは『円高でごめんなさい』だな」

 違います!! タイトルは、多くの方が持っている疑問そのもの、『なぜ日本は破綻寸前な
のに円高なのか』(幻冬舎)だ。

 もう10年前の話だが、早稲田大学で授業をした翌日、昔の部下クスノキ君からEメールが来た。

<藤巻さん、「かわせ」は「為替」であって、「替為」ではありませんよ。授業を受けていた知り合いから、「藤巻さんが黒板に大きく"替為"と書いていた」との報告がありました。「本当にこの人、為替をやっていたんだろうか?」と心配になったそうです。えらくウケてはいましたけど>

 心配無用だ。間違いなく私は、長年マーケットで「売った・買った」をやっていた人間であり、この本では漢字も編集者がきちんとチェックしてくれている。

※週刊朝日 2012年2月17日号

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藤巻健史

藤巻健史

藤巻健史(ふじまき・たけし)/1950年、東京都生まれ。モルガン銀行東京支店長などを務めた。主な著書に「吹けば飛ぶよな日本経済」(朝日新聞出版)、新著「日銀破綻」(幻冬舎)も発売中

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