メイン画像
メイン画像

2023年のスギ・ヒノキ花粉は、東京、大阪どちらも過去3年で最も多く飛散しましたが、花粉シーズンも終わりが近づいています。スギ花粉について、東京では4月末までに終了する見込みです。大阪では、4月9日に飛散終了となりました。ヒノキ花粉については、東京では5月の大型連休あたりまで断続的に飛散する見通しですが、大阪では4月末までには終了するでしょう。

1.2023年シーズンの花粉飛散状況まとめ(例年比)

画像A
画像A

2023年のスギ・ヒノキ花粉は、東京、大阪どちらも過去3年で最も多く飛散し、現時点(4月10日まで)の飛散量が、既に例年値(過去10年の平均値)を超えています。2022年と比較しても東京では約1.8倍、大阪では2倍以上となり、大量飛散となりました。

2.東京と大阪における過去3年間のスギ花粉累計飛散量の比較

画像B
画像B
画像C
画像C

3.2023年シーズンのこれまでの振り返り ※カッコ内の日付は2022年のデータ

画像D
画像D

スギの花芽形成に適した気象条件は前年の夏前半の天候が「高温・多照・少雨」となることです。2022年の夏は前半に「高温・多照・少雨」となったことで、スギの花芽形成が促されました。さらに、過去3年間(2020年~2022年)はスギの飛散量が例年並みか少なかったことで、スギの木が花芽形成に必要なエネルギーを蓄えていたことも重なりました。また、12月下旬から年明けにかけて、西日本や東日本は寒気の影響を受け、平年より気温が低くなり、花芽はしっかりと休眠ができたと考えられます。

2月に入ると、九州を始め各地でスギ花粉の飛散が始まりました。飛散開始が遅かった22年と比べると、10日から2週間ほど早い飛散開始となりました。下旬になると、九州から関東までの広い範囲でスギ花粉がピーク入りし、東京では2月28日から3日間連続で500 個/㎠以上のスギ花粉を観測し、大量飛散となりました。大阪でも2月28日から2週間ほどスギ花粉のピークが継続しました。

そして3月に入ると、九州地方からヒノキ花粉の飛散開始が確認されました。またたく間に、ヒノキ花粉の飛散も各地で広がり、中旬から下旬にはピーク入りした地域が多くありました。

4.飛散終了時期の見通し

画像E
画像E

スギ花粉について、東京では4月に入って飛散量が少なくなってきており、4月末までに終了する見込みです。大阪では、4月9日に飛散終了となりました。ヒノキ花粉については、東京では5月の大型連休あたりまで断続的に飛散する見通しですが、大阪では4月末までには終了するでしょう。また、4月下旬からシラカバ花粉が飛散開始となる北海道では、5月半ばまで飛散が続く見込みです。

用語の説明

・飛散開始日:1cm2あたり1個以上の花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
・ピーク開始(終了)日:【スギ花粉】2日以上連続で50.0個/cm2花粉が観測された最初(最後)の日:【ヒノキ花粉】2日以上連続で30.0個/cm2花粉が観測された最初(最後)の日
・飛散終了日:1cm2あたりの飛散数0個が3日以上連続した場合の最初の日の前日

少ない:1cm2あたり10個未満
やや多い:1cm2あたり10~30個
多い:1cm2あたり30~50個
非常に多い:1cm2あたり50個以上