メイン画像
メイン画像

年末年始、天気のポイントは2つ。1つは「大雪」で、日本海側では、1月2日(月)頃から「年明け寒波」の影響で、大雪が長引くおそれがあります。もう1つは「寒さ」で、晴れる太平洋側でも、冷え込みが強まるでしょう。お出かけの際は、最新の気象情報や交通情報を確認するとともに、防寒対策を心がけてください。

「年末の天気」地方ごとに詳しく

画像A
画像A

2022年も、残り少なくなりましたが、年末は、また雪の強まる所がありそうです。

29日(木)は、次第に冬型の気圧配置となり、寒気が南下するでしょう。上空の「寒気の予想」を見てみますと、夜には1500メートル付近で「氷点下6℃以下」という「平地で雪の目安」となる寒気が、北日本だけでなく、東日本や西日本にも、かかってくる予想です。

北海道・東北・北陸】
29日(木)は、北海道や東北では、断続的に雪が降り、ふぶく所もあるでしょう。北陸は雪や雨で、大気の状態が不安定になるため、局地的にカミナリが鳴りそうです。
30日(金)日中にかけては、北海道や東北の日本海側だけでなく、北陸でも、雪のエリアが広がり、積雪が増えるでしょう。
31日(土)になると、冬型の気圧配置は緩んでくるので、雪の降り方は弱まりそうです。

【関東甲信・東海・近畿・中国・四国・九州】
年末は晴れて、空気の乾く所が多いでしょう。暖房器具など、火の取り扱いに注意が必要です。
ただ、寒気の入る29日(木)午後は、東海(岐阜中心)、近畿北部、山陰など、雪の降る所もありそうです。30日(金)朝にかけては、路面が凍結するおそれがありますので、車の運転は、十分お気をつけください。

【沖縄】
年末は、曇りや雨のぐずついた天気でしょう。曇りマークの29日(木)も、夜は所々で雨が降りそうです。お出かけには、念のために傘をお持ちください。

「年始の天気」地方ごとに詳しく

画像B
画像B

2023年の幕開けは、2日(月)頃から「年明け寒波」がやってくるでしょう。

【北海道・東北・北陸】
1日(日)は、札幌など晴れ間も出ますが、北陸は雨が降りやすいでしょう。夜は、東北や北海道で、雪のエリアが広がってきそうです。
2日(月)からは、寒波の影響を受けるので、広い範囲で雪が続くでしょう。「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」が顕在化し、北陸中心に、ほとんど停滞するので、大雪に警戒が必要です。

画像C
画像C

冬型の気圧配置が強まると、シベリア大陸から冷たい風が日本海に流れ込みます。この冷たい風は、朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分されますが、その風下である日本海で再び合流し、収束帯(雪雲が発達しやすいライン)が形成されます。この収束帯のことを「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」と言い、大雪をもたらすのです。

「年明け寒波」による大雪が、ちょうどUターンラッシュと重なる可能性があります。普段、雪にあまり慣れていない方が、雪道を車で運転する機会が増える時期です。雪道を走る車は、絶対にノーマルタイヤは避けましょう。最新の交通情報や気象情報を確認して、無理なく、時間に余裕をもった行動を、心がけてください。

【関東甲信・東海・近畿・中国・四国・九州】
こちらは、年明けも、晴れる日が続くでしょう。広い範囲で「初日の出」を見られそうですが、1日(日)の最低気温は東京都心で1℃、高知は0℃の予想です。万全な寒さ対策が必要です。
さらに、冬型の気圧配置が強まる2日(月)頃からは、北風の強まる日が多く、風が冷たく感じられそうです。日差しがあっても、マフラーなどで、風を防いでください。

【沖縄】
2日(月)まで、雨の降る日が続くでしょう。3日(火)になると、天気が回復する見込みです。

ノーマルタイヤの危険性

画像D
画像D

雪道をノーマルタイヤで走行すると、タイヤが低温で固くなって吸着性が失われ、路面を摩擦で捉えることができなくなります。このため「滑る」「止まらない」「曲がらない」と、自動車が本来確保しなければならない動きが制御できなくなり、スリップ事故や渋滞の原因につながってしまいます。

雪道を時速40kmで走った場合、ブレーキを踏んでからクルマが止まるまでの距離は、ノーマルタイヤでは冬用タイヤの約1.7倍にもなるという走行実験結果もあります。

雪道でのノーマルタイヤは、とても危険ですので、冬用タイヤやチェーンを必ず装着するようにしてください。雪や雨が降ったあとの路面は凍結していることもあります。一見、路面に雪がないように見えても車の運転には十分な注意が必要です。