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台風11号は本州の南の海上を西へ進んでいます。北陸地方への直接的な影響は先になりますが、31日(水)以降は様々な形で間接的に影響してきそうです。また、来週には本州付近に近づくおそれがあり、北陸地方にも直接的な影響が出る可能性があります。

台風の間接的な影響その1 31日(水)はフェーン現象 農作物の管理・熱中症に注意

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31日(水)は、前線上の低気圧が日本海を進むでしょう。低気圧や前線に向かって台風由来の暖かい空気が南風となって北陸地方に吹くでしょう。北陸地方にとって南風は山を越えてくる風となるため、フェーン現象となります。

31日(水)の最高気温は富山で35度、金沢・福井で34度など、猛暑日や猛暑日に迫る暑さとなる所が多いでしょう。また、川沿いの地域を中心に局地的に南寄りの風が強まるおそれがあります。北陸はコメなどが収穫期を迎えていますが、農作物の管理や熱中症に十分に注意してください。

台風の間接的な影響その2 1日(木)は前線南下型大雨に注意・警戒

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低気圧通過後の9月1日(木)には前線が北陸地方をゆっくりと南下する見込みです。この時、台風11号由来の暖かく湿った空気が前線に向かって流れ込むため、前線の活動が活発化し、前線南下時を中心に短時間強雨となるおそれがあります。

前線は現段階の予想では、2日(金)には本州南岸まで下がる見込みですが、前線の南下が遅れたり停滞することがあると、予想以上の雨量となるおそれがあります。

8月は既に度々の大雨に見舞われ、土砂災害や浸水により、地盤が不安定になっている所もあります。土砂災害などには十分警戒してください。また、短時間の激しい雨による低い土地の浸水や道路の冠水にも十分注意して下さい。

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来週は台風が本州付近に接近のおそれ

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台風11号は、9月3日(土)には沖縄付近で北へ進路を変え、来週にかけて本州付近に近づくおそれがあります。予報円がまだ非常に大きく、進路が定まっていませんが、北陸地方へも影響を及ぼすおそれはありそうです。

一般的に台風が日本海を通った場合は、北陸地方では南寄りの風が強まり、暴風による被害が大きくなります。また、フェーン現象となって気温が上がることが多く、特に台風が絡むフェーン現象の場合は40度以上の「酷暑日」を記録する極端な高温になることもあります。一方で降水量は少ないことが多く、乾燥による火災も過去には発生しています。

台風が北陸付近を通る場合は大雨と暴風の両方に警戒が必要です。

台風が太平洋側を通る場合は山間部を中心に発達した雨雲がかかり、大雨となります。風は一般的に沿岸部を中心に強まることが多いですが、2004年の台風23号や2017年の台風21号など、大型で勢力の強いまま通過した場合は、北東や北寄りの暴風となります。

日本付近に前線が停滞している所へ台風が近づいた場合は、前線の活動が活発となり大雨になるほか、台風本体が近づいた際にも大雨となるため、総雨量が多くなり、危険な形となります。

今回の台風はまだ進路が定まっていないものの、最新の情報を確認し、台風の進路次第で特に注意が必要な現象に対して重点的に備えていきましょう。

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