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大雪による影響は多方面に拡大しています。北陸を中心に記録的な大雪となっていますが、積雪による交通への影響や落雪だけでなく、除雪に伴う河川の増水といった間接的な影響も出ていて、今後も警戒が必要です。

北陸中心に記録的な大雪

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日本付近は強い冬型の気圧配置となっていて、強い寒気が流れ込んでいます。

北陸を中心に、発達した雪雲が次々と流れ込み、日本海側では記録的な大雪となっている所があります。

富山市ではきょう9日、35年ぶりに積雪が100センチを超えました。

日本海側の雪は、あす10日にかけて続く見込みで、特に北陸では断続的に強い雪が降り、積雪がさらに増えるおそれがあります。

大雪や路面の凍結による交通への影響に厳重に警戒するほか、雪崩や落雪などに引き続き注意が必要です。

あすも「JPCZ」に注意

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雲の様子を見ると、日本海から北陸付近にかけて連なった雲の列があります。

これは、日本海で風がぶつかることで帯状に発達した雪雲が連なる「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」と呼ばれるものです。

この雪雲が陸にかかると、山沿い・平地にかかわらず局地的に大雪をもたらされます。今回の大雪もJPCZが原因と考えられます。

あすも帯状の発達した雪雲が北陸にかかる予想で、短時間でさらに積雪の増える所があるとみられます。

除雪が困難なほどに雪が積もる範囲が拡大するおそれもあるため、気象庁は不要不急の外出を控えるよう、呼びかけています。

今後も落雪や雪崩、交通障害に注意・警戒

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すでに北陸を中心に、新幹線をはじめとする公共交通機関に大きな影響が発生しているほか、西日本から北日本の日本海側の各地で雪下ろし中や落雪による事故が多発しています。

また、島根県奥出雲町内での雪崩に伴う国道314号の全面通行止めをはじめ、車の交通の影響も広範囲に及びつつあります。

積雪などに加え、気温の低下による路面の凍結も懸念されます。

あすにかけて、大規模な交通障害がさらに拡大する可能性もあり、不要不急の外出は危険な状態といえるでしょう。

河川増水や地下水位低下も

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大雪による影響は、積雪など直接的なものだけでなく、間接的に多方面に広がりつつあります。

富山県内では、きょう午後3時現在、除雪後の雪が多く流れ込んだ影響で、魚津市内を流れる鴨川で氾濫危険水位を超えている所があります。

また、富山県は、消雪設備の稼働に伴い地下水の水位が低下しているとして、富山市内の一部地域に「地下水位低下注意報」を出して、地下水の利用に際して節水を呼び掛けています。

消雪のために地下水を利用しているためで、このまま水位が低下すると消雪設備が停止するおそれがあるとのことです。

気象情報のほか、お住いの自治体などが出す生活情報にも、十分に注意して下さい。