日が沈んでまだ明るさが残っている時間を「たそがれ時」や「逢魔が時(おうまがどき)」と呼んでいます。今頃はまだ晴れていると帰宅時間は明るさが残っていますが、これから日に日に暗くなる時間は早くなります。今週の北海道は雨や曇りの日があり、普段より暗くなるのが早そうです。事故のないよう、交通安全を心掛けましょう。

たそがれ時

日が沈んでから30分くらいの間の、まだ屋外での作業ができるくらいの明るさが残る時間帯です。
この時間は月のほか、一等星など一番星が見えはじめる頃です。
北海道の今頃の日の入りの時刻は午後6時10分前後、このため午後6時40分頃までがたそがれ時に相当します。
「たそがれ」はもともと「あなたは誰ですか」という意味の「誰そ彼(たそかれ)」が由来です。
街灯など灯りのない昔は、暗くなるにしたがってすれ違う人の顔が見えづらくなります。
そうすると、この人は誰なのかわかりにくくなり、そもそも人なのか不安に駆られました。

逢魔が時

なぜそれほど不安になったのでしょう。たそがれ時は昼と夜が切り替わる時間です。
それは人間の時間が終り、妖怪や幽霊の時間が始まる頃と言われており、ちょうど活動し始めた妖怪や幽霊などに遭遇してしまう可能性があるとされました。
そんな禍々しい時間を「まが時」と言い、のちに「魔」という字を当てて「逢魔が時」と呼びました。

現代の「魔」

日の入りの時間は9月10日には道内すべての地点で午後5時台となります。
一か月後の9月下旬には午後5時20分頃まで早まります。
今週の北海道は、雨が降ったり日中は晴れても朝晩を中心に雲の広がる日が多くなりそうです。
このため日が暮れた後、暗くなるのも普段より早くなりそうです。
逢魔が時は交通事故が最も多い時間帯とも言われており、現代の「魔」は交通事故ともいえそうです。
車や自転車を利用する際は早めのライトを、歩行者も明るい服や反射材を付けるなどして事故にあわないよう心がけましょう。