台風16号は19日夜遅くから20日未明に九州南部に上陸する見込み。その後は、スピードを上げながら西日本から東日本を縦断。連休明けは九州から関東まで広く大荒れ。大雨や暴風期間は要警戒。

大雨や暴風の警戒期間
大雨や暴風の警戒期間

台風16号 暴風域を伴い上陸へ

台風16号は暴風域を伴ったまま、19日夜遅くから20日未明に九州南部に上陸の恐れがあります。その後は、スピードを上げながら西日本から東日本を縦断。近畿付近までは暴風域を伴ったまま進むことが予想されます。台風16号の特徴は比較的コンパクト。台風の東側や北側に発達した雨雲があること。台風が近づくと急に雨や風が強まるため警戒が必要です。

台風進路予想図
台風進路予想図

大雨や暴雨の警戒期間

【九州】大雨や暴風のピークは19日(月)夜から20日(火)の朝。外が真っ暗な時間帯となりそうです。19日(月)夜には九州の一部が風速25メートル以上の暴風域に入る予想。瞬間的には60メートル以上と樹木が倒れたり、走行中のトラックが横転してしまうような風が吹き荒れる恐れがあります。また、19日(月)夜遅くからは局地的に1時間に80ミリ以上と息苦しくなるような猛烈な雨が降り、20日(火)夕方までに多い所300ミリの雨が予想されています。九州の9月1か月分の平年が200ミリくらいなので、たった一日で1か月分の雨量がザッと降る所も。すでに、これまでの雨で地盤の緩んでいる所もあるため、土砂災害や河川の増水、氾濫に厳重な警戒が必要です。また、この時期は中潮で潮位が高くなっているため、高潮にも警戒が必要です。(20日の満潮時刻は、鹿児島は午前9時16分、枕崎は午前9時22分、宮崎は午前8時17分など)
【中国・四国】大雨や暴風のピークは20日(火)明け方から夕方。人々が活動する日中がピークとなりそうです。中国や四国の西部では20日(火)明け方に風速25メートル以上の暴風域に入る見込み。瞬間的には35メートルと看板などが飛んでくる恐れがあり、屋外での行動は極めて危険です。また、四国の太平洋側などでは、局地的に1時間に70ミリ以上の滝のような雨が降り、20日夕方までに多い所300ミリの雨が予想されています。これまでの雨で地盤が緩んでいる所に更に大雨となるため、土砂災害など一層の警戒が必要です。
【近畿】大雨や暴風のピークは朝から夕方。連休明けで人々が活動する日中となりそうです。台風は上陸後勢力を弱めながら東進する予想ですが、近畿付近までは暴風域を伴って進む恐れがあります。最大瞬間風速は35メートルと、何かに掴まっていないと立っていられないような非常に強い風が吹く恐れがあります。また、局地的には1時間80ミリ以上の猛烈な雨も予想されています。近畿地方は、19日の日中も奈良県田原本で1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降りました。更に雨量が増えるため土砂災害などに警戒が必要です。

東海や北陸、関東 局地的に滝のような雨

東海や北陸、関東は、連休明け20日(火)朝の通勤・通学の時間帯から秋雨前線による活発な雨雲がかかります。1時間に50ミリ以上、滝のような雨が降る所も。台風本体の雨雲は中部山岳を超えだいぶ弱まるものの夕方以降かかってくる見込みです。20日(火)は朝の通勤・通学の時間帯に加え、お帰りの時間帯も激しい雨の所がありそうです。時間には余裕をもって行動して下さい。
※この予想は19日午後5時現在の資料をもとに作成しています。台風の進路次第で変わる可能性がありますので今後も最新の台風情報をこまめに確認して下さい。