11月も暖かさが続き、季節の歩みが遅くなりました。青森ではここ約130年で最も遅い初雪に。一方で、北海道は季節外れの大雪に見舞われ、和歌山では26年ぶりの早い初雪となるなど、天気のメリハリが大きな1か月になりました。

11月も季節の歩み遅く

11月も季節の歩みはゆっくりとなりました。
気温は北海道は平年並みかやや低い所があったものの、東北から九州、沖縄は平年より高くなりました。
月平均気温は甲府や名古屋、大阪で11月としては2番目に高くなりました。
朝の冷え込みもなかなか強まらず、所々で初霜の観測が遅れました。
甲府は11月27日、水戸は11月28日、福島は11月30日と最晩記録を更新しました。
寒気が東北まではなかなか流れ込まなかった影響で、東北では雪の便りも遅くなりました。
山の雪化粧も遅れ、秋田の太平山の初冠雪は11月25日と最も遅くなりました。
青森では11月28日にようやく初雪を観測。これは約130年で最も遅い初雪でした。
沖縄では11月後半だというのに真夏日に。
波照間では17日、18日と連続で30度以上の真夏日と、11月とは思えない暑さでした。

季節外れの大雪や初雪も

一方で、季節外れの大雪に見舞われた地域もありました。
雪の多い北海道でも珍しく11月に一気に積雪が増えました。
25日には札幌で40センチを超える積雪となりました。
11月に40センチ以上の積雪なるのは62年ぶりのことでした。
また、27日には帯広で11月としては68年ぶりに40センチ以上の積雪に。
帯広空港でも65センチの積雪を観測しました。
また、26日から27日にかけては、西回りで寒気が入り、西日本で早い初雪となりました。
26日には松江で平年より9日早く初雪を観測。
27日は広島、鳥取、和歌山でも初雪を観測。
和歌山で11月の初雪は26年ぶりの早さでした。
珍しく和歌山など西日本で、雪国、青森より早い初雪となりました。
この日は、暖かさが続いていた西日本でも今季一番の寒さとなり、急に冬が訪れたかのうようでした。

暖冬傾向でも要注意

11月は暖かさ続く一方で、北海道では季節外れの大雪に、西日本でも季節外れの早い雪が降るなど、天気や気温のメリハリが大きい1か月となりました。
この傾向は冬も続く可能性があります。
この冬は関東以西を中心に暖冬が予想されており、全般に寒気の流れ込みは弱い見込みです。
ただ、一時的には寒気が流れ込み、急な雪や寒さに見舞われることもありそうです。
また、本州付近を低気圧が通りやすく、太平洋側の地域で降水量が多い予想です。
例年に比べ、冬晴れが続かず、時には雪となる可能性も。
この先も急な寒さや雪に注意が必要になりそうです。