九州は日本の南に位置するので「暖かい」というイメージを抱いている方も多いでしょう。しかし、九州は南部と北部で気温や降水量などに違いが見られます。
九州旅行の服装を選ぶときは、行き先の特徴に合わせてコーディネートすることが大切です。
今回は、九州旅行に最適な服装を季節ごとにまとめました。

春の九州旅行に適した服装

4月になると、福岡では最高気温が20℃を超えるような日も多くなってきます。[注1]
夜間や朝方は10℃近くまで下がるので、時間帯によってはアウターが必要ですが、日中は薄手のカーディガンやジャケットでも過ごしやすいでしょう。
ただ、大分の湯布院など、山間部の地域では朝晩を中心にまだまだ冷え込みます。4月上旬の最高気温は平年値で17℃程度であるのに対し、最低気温は平年値で4℃程度と、「南国」九州の4月とは思えないほどの寒さになります。[注2]
日中の気温を目安にコーディネートすると冷えに悩まされやすくなりますので、朝晩用にニットやアウターなどを準備しておくと良いでしょう。
また、九州の観光名所である屋久島は、春~初夏にかけて雨が降りやすい時期です。屋久島に観光に行く場合は、傘やレインウェアなどの雨具を用意していきましょう。

[注1]気象庁:過去の気象データ検索 福岡
[注2]気象庁:過去の気象データ検索 湯布院

夏の九州旅行に適した服装

夏の九州は暑く、福岡では6月上旬の時点で、日最高気温の平年値が25℃を超えるようになります。[注1]
さらに、7月中旬~9月上旬は、日最高気温の平年値が30℃を超えるような期間が続き、場合によっては最高気温が35℃以上の猛暑日となる日もあります。日中は通気性の良い服装を選びましょう。
ただし、山間部は1日の気温差が大きくなりやすいので、不安な方は薄手のカーディガンなどのライトアウターを一着持っていくと安心です。また、屋外は暑いですが、屋内ではエアコンが効いていて体が冷える可能性がありますので、屋内で長時間過ごす場合もライトアウターを準備していくことをおすすめします。
一方、屋外で過ごす場合は熱中症と紫外線の対策が必須です。日焼け止めを2~3時間ごとにこまめに塗り直すとともに、帽子や日傘などを活用して、なるべく直射日光を浴びないように注意しましょう。
最近は首に掛けられるネッククーラーなども発売されていますので、屋外観光がメインの方は利用を検討してみても良いでしょう。
なお、屋久島は台風の進路となりやすいので、耐風性の高いレインウェアなどを用意するとともに、事前に天気予報や台風の動向などをチェックすることが大切です。

秋の九州旅行に適した服装

九州は秋口の残暑が厳しい傾向にあり、9月に入ったばかりの頃は半袖でも快適に過ごせます。ただ、10月に入るとだんだん気温が下がってきて、下旬頃には福岡でも日最低気温の平年値が15℃を下回るようになります。[注1]
10月に入ったら長袖Tシャツに薄手のパーカーやジャケットを羽織るなど、体温調節しやすいコーディネートを心がけたほうが良いでしょう。
残暑が終わると、比較的過ごしやすい気温になりますが、そのぶん朝晩の寒暖差は厳しくなってきますので、とくに山間部へ旅行に行く方は防寒対策が必要です。
厚手のコートまでは必要ありませんが、マウンテンパーカーやウインドブレーカー、薄手のトレンチコートなどがあると便利です。

冬の九州旅行に適した服装

九州南部は北部に比べると、年間を通してさほど気温は下がらない傾向にありますが、冬型の気圧配置が強まると大雪となることがあり、2010年12月には鹿児島県で20cmを超える大雪となりました。
「九州南部だから雪は降らない」という思い込みはせず、旅行の日程と合わせて天気予報をチェックしておくと良いでしょう。
一方、九州北部では南部に比べると、雪が降ることも多くなりますので、帽子やマフラー、厚手のコートのほか、滑り止めのついた靴なども用意したほうが安心です。
一方、屋久島は冬場でも比較的暖かくなる日があります。ただ、暖かい日が毎日続くわけではありませんので、ほかのエリア同様、しっかり防寒対策をしていったほうが良いでしょう。とくに屋外で長く過ごす場合は、カイロなどのアイテムを持っていくと末端の冷え対策になります。

九州はエリアによって気温や降水量に差が出やすいので注意

南北に長い九州は、南部と北部で気温や降水量に差が出ることがあります。南部は比較的気温が高めですが、山間部の地域は1日の寒暖差が大きく、早朝や夜には冷え込むこともあるので防寒対策が必要です。
また、屋久島は雨の日が多く、台風の進路になりやすいので、観光に行く際は事前に現地の天気予報などをよく確認しておいたほうが良いでしょう。

九州旅行に行く前に、ぜひ天気予報専門メディア「tenki.jp」で現地の天気をチェックしてみてください。