お彼岸が過ぎ本格的な春の訪れを感じる頃となりました。新生活への準備で忙しく過ごしている人も多いことでしょう。新年度に向けて、まずはしっかり体調を整えたいものです。今日は、日々の健康&美肌作りに手軽に食べられる「グレープフルーツ」についてです。
グレープフルーツは一年中手に入るとても身近な果物ですが、実は、フロリダ産グレープフルーツは今が旬! 栄養豊富でおいしいグレープフルーツを食べて、元気に新年度を迎えましょう。

フロリダ産グレープフルーツは今が旬!
フロリダ産グレープフルーツは今が旬!

なぜ、グレープ(ぶどう)フルーツと、名前にぶどうが入っているの?

グレープフルーツはミカン科の果実。亜熱帯が原産で、日本国内ではあまり生産されていません。私たちが手にしているグレープフルーツのほとんどは輸入品で、特にアメリカ産と南アフリカ産が多く出まわっており、それぞれ旬が異なるため年間を通して安定して供給されています。
ですから、あまり気にすることがないグレープフルーツの旬ですが、実は、フロリダ産は4~5月が旬になります。
グレープフルーツといえば気になるその名前。ミカン科の果実なのに、なぜ、グレープ(ぶどう)が入っているのでしょう。
それは、グレープフルーツが実る様子を見るとわかります。グレープフルーツは1本の枝にぶどうの房のようにたくさん実をつけるからなんです。

ぶどうのように実る姿からその名がつきました
ぶどうのように実る姿からその名がつきました

グレープフルーツの種類

グレープフルーツは大きくわけて3つの種類にわけられます。
ホワイト・マーシュ
もっとも出まわっているのがこの品種です。果皮は黄色で、果肉は薄黄色。果汁が多く、少し苦みを含んださわやかな甘酸っぱさが特徴です。
ルビー(ピンク・マーシュ)
果皮は黄色からオレンジ。果肉は赤みがかったピンク色で、「ピンクグレープフルーツ」ともよばれます。マーシュに比べて酸味が控えめで、まろやかな甘みが特徴です。
スタールビー
果皮は少しピンクがかっており、果肉は濃い赤色をしています。他の品種よりも甘みが強いのが特徴です。
一時ブームとなった「スウィーティー」は、グレープフルーツと文旦(ぶんたん)をかけ合わせた品種。形はグレープフルーツに似ていますが、果皮が緑色なのが特徴です。まろやかな甘みとさわやかな香りが人気でした。旬は11~2月で、今でもスーパーで手に入れることができます。

懐かしいスウィーティー
懐かしいスウィーティー

栄養たっぷり!グレープフルーツ

栄養豊富なイメージがあるグレープフルーツですが、実際、どんな栄養素を含んでいるのでしょう。主な栄養素をご紹介します。
◎ビタミンC
グレープフルーツはビタミンCを豊富に含んでいます。ビタミンCは免疫力を高める効果にすぐれ、風邪やインフルエンザなどの予防に効果的といわれています。また、ビタミンCはメラニンの色素沈着を防ぐ効果にも期待が持てます。
◎クエン酸
すっぱさの正体はクエン酸。クエン酸は疲労を回復する効果に期待が持てます。また、ミネラルを体に吸収されやすい形に変える「キレート効果」を引き起こすといわれています。
◎ポリフェノール
ポリフェノールの一種である「ナリンギン」が豊富に含まれています。ナリンギンは、脂肪を分解する効果や免疫力を高める効果に期待が持てます。
グレープフルーツを食べると舌や唇がヒリヒリするのは、ナリンギンの結晶が鋭い針状になっているためといわれています。
◎カリウム
カリウムは筋肉や心臓の正常な収縮を助ける働きに期待が持てます。体内のナトリウムバランスを整える働きにもすぐれ、高血圧予防や心機能の働きを高める効果にも期待が持てます。
◎食物繊維
グレープフルーツには食物繊維の一種である「ペクチン」が多く含まれています。ペクチンは、整腸作用はもちろん、抗酸化作用やコレステロールを低下する作用にも期待が持てます。
◎香り成分
グレープフルーツのさわやかな香りの正体は「ヌートカトン」と「リモネン」です。これらの香りが交感神経を刺激して、身体の脂肪燃焼を活発にするといわれています。また、グレープフルーツの香りには、精神的な負担を軽減する働きがあり、リラックス効果に期待が持てます。
── 健康や美肌作りにもってこいの食材なのをお分かりいただけましたか?
年間通して手に入れられるのもグレープフルーツのよさですが、旬の食材にはさまざま効果が期待できますので、春の体調不調に悩む人は、ぜひ旬のグレープフルーツを食べて元気になってくださいね!

薄黄色と赤色の果肉を持つ品種があります
薄黄色と赤色の果肉を持つ品種があります