その敬語、実は間違いです! 意外と知られていない敬語の誤用【メール・手紙編】

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あなたの送ったメール、もしかしたら相手を不愉快... (16:30)tenki.jp

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お盆休みも終わり、社会人にとっては日常生活が戻りましたが、夏休み中のお子さんは夏休みももうすぐ終わり。慌てて宿題に取り組んでいるお子さんも多いのでないでしょうか。
── さて、数年前から社内での公用語が英語という企業も増えてきていますが、とはいえ、大部分の日本企業は日本語でコミュニケーションがなされています。そうした点から社会人として正しい日本語、失礼のない日本語を使いたいものです。ところが、世の中にはびこる間違い敬語の実に多いこと……(嘆!)。
そこで今回は、前回の【日常生活編】に続いて【メール・手紙編】として、メールや手紙で使いがちな「敬語の誤用」をピックアップ! あなたが何気なく使っている敬語、大丈夫ですか!?

話し言葉とは違う!? 「書き言葉」だから気をつけたい4つ

手紙・メールで使う言葉は“文字”なので、日本語特有のひらがな・カタカナ・漢字の使い分けが必要です。そして、その使い分けを間違うと、相手に対して失礼な表現になってしまう場合があるのです。
早速見ていきましょう。
これはNG!【1.御社】
就職活動などで「御社」「貴社」のどちらを使うべきか悩んだ経験はありませんか? どちらもよく使われる言葉ですから、どちらでもいいのでは?と思っている方も多いかもしれません。実は「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉として使い分けるのが正解。「貴社」は少し距離があるニュアンスなので、親しい間柄では「御社」を使う場合もありますが、そうでない場合は「貴社」を使うようにしましょう。
これはNG!【2.~して下さい】
「~してください」という表現は日常的によく使われますが、メールや手紙で「~して下さい」と書いてはいませんか? 実はこれも間違いなのです。えっと思った方、相手はその間違いをわざわざ正してはくれませんので、早速次のメールから正しい表記にしたいものです。
●漢字の「下さい」は、“何かを貰いたい”“物が欲しい(give)”という意味で使う……。
●ひらがなの「ください」は、“何かをしてほしい(please)”という意味で使う……これが正解。
例えば青果店で「大根を下さい」や、喫茶店で「飲み物を下さい」の場合は「下さい」でよいのですが、「ぜひご参加ください」「連絡してください」の場合はひらがなが◯。
仮に「下着を取り替えて下さい」と相手に文章で伝えたとき、その意味は厳密に言うと「あなたが着替えた下着を、私に(与えて)ください」という意味にもなってしまうのです。この違い、社会人であればぜひ覚えておきたいですね。
これはNG!【3.~して頂く】
「いただく」も「ください」と同じように、漢字とひらがなで書く場合は異なる意味になります。
●漢字で「頂く」と書く場合は、“何かを食べる(飲む)”“何かをもらう”という意味の謙譲語として使います。
●ひらがなで「いただく」と書く場合は、“何かを~してもらう”という意味の尊敬語として使います。
つまり「~していただく」はひらがなで書くのが正解なのです。「下さい」と「ください」の違いと同じですので、こちらもしっかりチェックしておきましょう。
これはNG!【4.よろしくお願い致します】
これは多くの方が誤用しているに違いありません。えっ? どこが間違っているの!?という声が聞こえてきそうですが、実は「致します」の部分が間違いなのです。
漢字で「致す」と書く場合は、“届ける、至らせる、及ぼす、引き寄せる、仕向ける”という意味の謙譲語として使います。例えば「不徳の致すところです」といった具合です。一方でひらがなの「いたす」は“する”の謙譲語。「いたします」はそれをさらに丁寧にした表現なのです。「よろしくお願いいたします」の「いたす」は後者の意味(するの謙譲語)ですから、ひらがなで書くのが正解なのです。

メール・手紙で多用されている間違い敬語

何の疑いもなく使っているその敬語、実は間違いかも!?
あまりによく使われているので、もはや一般的になりつつある表現もあります。しかし間違いは間違い! 特に気をつけてほしい3つを挙げましょう。
これはNG!【1.~させていただきます】
「させていただく」は、相手の許可や依頼、恩恵を受けている場合に使う表現です。これから許可を取りつけたい時に「~させていただけますか?」ならば正しい用法ですが、許可も依頼もないことを「~させていただきます」と表現するのは失礼にあたります。
例えば「締め切りは月末とさせていただきます」「貴社を担当させていただきます」など、決定事項を相手に伝える際は「~しております」「~いたします」「~です」としましょう。つまり、「締め切りは月末です」「貴社を担当いたします」となります。
これはNG!【2.ご承知おきください】
そもそも「承知」とは“要求を聞いて引き受ける”“旨を承って知る”という意味があり、謙譲のニュアンスがあります。その「承知」に「ご」をつけるのは間違っていますし、「承知おきください」では“知っておいてください”と上からモノ言う感じになってしまいます。よって、目上の方に“知っておいてほしい”ことを伝える時には「お含みおきください」を使いましょう。
これはNG!【3.~ればと思います】
「明日10時にお越しいただければと思います」……よく見る・使う表現ですよね。実はこれも間違いなのです!
「れば」は条件表現ですから、その条件下でどうなるのかを合わせて伝えるのが通常の使い方です。つまり例えば「明日10時にお越しいただければお会いできます」となります。しかしこれでは相手に「明日10時に来い」と強制しているようなもの。目上の方に対して失礼にあたります。この場合は「明日10時にお越しいただきたく存じます」「明日10時にお越しいただけますか?」とするのが無難でしょう。 また、最近は年齢に関係なく、メール等で「よろしくお願いします」でよいところを「宜敷く、御願い致します」、あるいは「ありがとうございました」でよいところを「有難う御座いました」と表記する人がいます。
いずれも後者は時代遅れの漢字使いにも見えますよね。「漢字を多用すれば賢く見える」という考えは、今どきのメール、文章では逆効果となりえますし、こうした漢字使いはメールを受け取った相手にとって「この人、年いくつ?」「雑誌や新聞を読まない人なの?」と思われかねませんので、注意するようにしましょう。
―― 以上、今回は7つの間違い敬語を挙げました。
今回ご紹介した7つの間違いは、意外と誤用のまま使用されているケースが多いものばかり。皆さんも普段使っている表現はありませんでしたか? 新人さんなら別ですが、他人の間違い敬語はなかなか指摘しづらいもの。この記事を読んで間違いに気づいたラッキーな方は、今日これから送るメール・手紙の表現から早速気をつけてくださいね!

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