文豪の愛した一皿

  • 永井荷風アリゾナにて晩食を喫す。味思ひの外に悪からず価亦廉なり[断腸亭日乗]
チキンレバークレオール1404円。奥にあるのは、荷風の代表作『ボク東綺譚』(※ボクはさんずいに墨)の直筆原稿をコピーし製本したもの
 ストリップ通いが好きで、踊り子を連れて浅草の店を訪ね歩いた荷風。日記文学『断腸亭日乗』には、昭和24年7月12日に初めて入った洋食店「アリゾナキッチン」の味と値段が気に入り、通い続けた様子が記されている。
「来店すると必ず同じ席に座り、2週間連続して同じものを食べ、次の2週間は別のものを連続して食べていたそうです」(店主の松本力也さん)
 お気に入りは、鳥モツを煮込んだ同店オリジナル料理・チキンレバークレオール。店内にはそれを食べる荷風の写真が飾られている
アリゾナキッチン
東京都台東区浅草1―34―2
営業時間/11:30~14:30LO、7:00~22:00
定休日/月曜(祝日なら翌火曜)
(撮影/写真部・松永卓也)

    永井荷風
    アリゾナにて晩食を喫す。味思ひの外に悪からず価亦廉なり
    [断腸亭日乗]

    チキンレバークレオール1404円。奥にあるのは、荷風の代表作『ボク東綺譚』(※ボクはさんずいに墨)の直筆原稿をコピーし製本したもの
     ストリップ通いが好きで、踊り子を連れて浅草の店を訪ね歩いた荷風。日記文学『断腸亭日乗』には、昭和24年7月12日に初めて入った洋食店「アリゾナキッチン」の味と値段が気に入り、通い続けた様子が記されている。
    「来店すると必ず同じ席に座り、2週間連続して同じものを食べ、次の2週間は別のものを連続して食べていたそうです」(店主の松本力也さん)
     お気に入りは、鳥モツを煮込んだ同店オリジナル料理・チキンレバークレオール。店内にはそれを食べる荷風の写真が飾られている
    アリゾナキッチン
    東京都台東区浅草1―34―2
    営業時間/11:30~14:30LO、7:00~22:00
    定休日/月曜(祝日なら翌火曜)
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 檀一雄豚の足をつつきながら飲んでいるほど、愉快なことはない[わが百味真髄]
豚の足1080円、焼ビーフン760円
 店主の黄善徹さんは、「檀さんはいつも3時頃にやって来て、2階の畳に寝っころがって時間をつぶしてました」と回想する。「食材に詳しく、台湾からマコモを持ってきたお客さんがいたので親父が焼いて出したら、『マコモだ。珍しいな』と言って、説明を始めたこともありましたね」
 嵐山光三郎氏は著書『文士の料理店』で檀と「山珍居」に触れている。銀座の高級料亭で檀と水上勉氏の対談をセットしたが、檀は料理に全く手をつけず、対談終了後に「山珍居」に行き豚足と焼ビーフンと肉ちまきを食べたそうだ
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    檀一雄
    豚の足をつつきながら飲んでいるほど、愉快なことはない
    [わが百味真髄]

    豚の足1080円、焼ビーフン760円
     店主の黄善徹さんは、「檀さんはいつも3時頃にやって来て、2階の畳に寝っころがって時間をつぶしてました」と回想する。「食材に詳しく、台湾からマコモを持ってきたお客さんがいたので親父が焼いて出したら、『マコモだ。珍しいな』と言って、説明を始めたこともありましたね」
     嵐山光三郎氏は著書『文士の料理店』で檀と「山珍居」に触れている。銀座の高級料亭で檀と水上勉氏の対談をセットしたが、檀は料理に全く手をつけず、対談終了後に「山珍居」に行き豚足と焼ビーフンと肉ちまきを食べたそうだ
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 店内には多くの文化人の色紙が飾られている。小松左京、筒井康隆、星新一、光瀬龍の4氏が一緒に書いたものも。4氏は麻雀仲間だった
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    店内には多くの文化人の色紙が飾られている。小松左京、筒井康隆、星新一、光瀬龍の4氏が一緒に書いたものも。4氏は麻雀仲間だった
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 台湾らしい色遣いの外観
山珍居
東京都新宿区西新宿4―4―16
営業時間/12:00~14:00LO、17:00~22:30LO
土曜12:00~14:00LO、17:00~21:30LO
日曜、祝日17:00~21:30LO
定休日/月曜
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    台湾らしい色遣いの外観
    山珍居
    東京都新宿区西新宿4―4―16
    営業時間/12:00~14:00LO、17:00~22:30LO
    土曜12:00~14:00LO、17:00~21:30LO
    日曜、祝日17:00~21:30LO
    定休日/月曜
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 谷崎潤一郎「浜作ヘ行コウヨ、コノ間カラ鱧ガ喰イタクッテ仕様ガナインダ」 [瘋癲老人日記]
鱧の落し、滝川豆腐、茄子しぎ焼き
『瘋癲(ふうてん)老人日記』には、主人公一家が「浜作」で食事をするシーンが克明に描かれている。主人公の老人は、息子の妻が残した鱧を梅肉につけて食べるのだが、その様子がエロティシズム溢れる筆致で綴られるのだ。
「谷崎先生はいつも、カウンターの左端に座っていたと記憶しています。ガタイがしっかりしていて、見るからに気難しそうな人でした」と語るのは、当時中学生だった3代目店主の塩見彰英さん。その席で谷崎は、よく鱧を食べたという。さらに豆乳を寒天で固めた滝川豆腐、茄子しぎ焼きも好んだ
(撮影/写真部・松永卓也)

    谷崎潤一郎
    「浜作ヘ行コウヨ、コノ間カラ鱧ガ喰イタクッテ仕様ガナインダ」
    [瘋癲老人日記]

    鱧の落し、滝川豆腐、茄子しぎ焼き
    『瘋癲(ふうてん)老人日記』には、主人公一家が「浜作」で食事をするシーンが克明に描かれている。主人公の老人は、息子の妻が残した鱧を梅肉につけて食べるのだが、その様子がエロティシズム溢れる筆致で綴られるのだ。
    「谷崎先生はいつも、カウンターの左端に座っていたと記憶しています。ガタイがしっかりしていて、見るからに気難しそうな人でした」と語るのは、当時中学生だった3代目店主の塩見彰英さん。その席で谷崎は、よく鱧を食べたという。さらに豆乳を寒天で固めた滝川豆腐、茄子しぎ焼きも好んだ
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • カウンターから厨房の様子が見える
銀座 本店浜作
東京都中央区銀座7―7―4
営業時間/11:30~13:00LO、17:00~21:00LO
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)

    カウンターから厨房の様子が見える
    銀座 本店浜作
    東京都中央区銀座7―7―4
    営業時間/11:30~13:00LO、17:00~21:00LO
    定休日/日曜、祝日
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 坂口安吾店の名が染めたろう(略)元をたずねれば漫才屋さんのお名前[安吾巷談]
『安吾巷談』の中の「ストリップ罵倒」に登場する「染太郎」。〈元をたずねれば漫才屋さん〉とあるのは、店を起こした崎本はるさんの夫が「染太郎」の芸名で浅草で漫談をしていたからだ。
「安吾さんはよく2階で寝泊まりして書いていたと言われています。高見順さんもそうだったようですね」と、店主の崎本太郎さん。
 安吾は熱い鉄板に手をついてしまったことがある。しかし火傷をしなかったそうで、〈テッパンに手をつきてヤケドせざりき男もあり〉と自慢げに書いた色紙が飾られている
(撮影/写真部・加藤夏子)

    坂口安吾
    店の名が染めたろう(略)元をたずねれば漫才屋さんのお名前
    [安吾巷談]

    『安吾巷談』の中の「ストリップ罵倒」に登場する「染太郎」。〈元をたずねれば漫才屋さん〉とあるのは、店を起こした崎本はるさんの夫が「染太郎」の芸名で浅草で漫談をしていたからだ。
    「安吾さんはよく2階で寝泊まりして書いていたと言われています。高見順さんもそうだったようですね」と、店主の崎本太郎さん。
     安吾は熱い鉄板に手をついてしまったことがある。しかし火傷をしなかったそうで、〈テッパンに手をつきてヤケドせざりき男もあり〉と自慢げに書いた色紙が飾られている
    (撮影/写真部・加藤夏子)

  • この色紙は死の前年に書かれた
(撮影/写真部・加藤夏子)

    この色紙は死の前年に書かれた
    (撮影/写真部・加藤夏子)

  • 安吾が通った頃と変わらぬ建物
染太郎
東京都台東区西浅草2―2―2
営業時間/12:00~22:00LO
定休日/不定休
(撮影/写真部・加藤夏子)

    安吾が通った頃と変わらぬ建物
    染太郎
    東京都台東区西浅草2―2―2
    営業時間/12:00~22:00LO
    定休日/不定休
    (撮影/写真部・加藤夏子)

  • 森鴎外「蓮玉へ寄って蕎麦を一杯食って行こうか」と、岡田が提議した[雁]
昔ながらのせいろそば1000円。数量限定
「蓮玉庵」は、安政6(1859)年に上野・不忍池そばに開店した。『雁』の中には〈そのころ下谷から本郷へかけて一番名高かった蕎麦屋である〉という記述が出てくる。その味を求めて、鴎外、坪内逍遥、樋口一葉らが通い、斎藤茂吉は〈池之端の蓮玉庵に吾も入りつ上野公園に行く道すがら〉と詠んでいる。€
 昭和29年に、今の場所に移転した。今秋から昔の蕎麦を再現した新メニューが登場。平打ちの麺で、噛むとほのかな甘みが感じられる。明治の文士たちが好んで食べたのも、このような蕎麦だったのだろうか
(撮影/写真部・松永卓也)

    森鴎外
    「蓮玉へ寄って蕎麦を一杯食って行こうか」と、岡田が提議した
    [雁]

    昔ながらのせいろそば1000円。数量限定
    「蓮玉庵」は、安政6(1859)年に上野・不忍池そばに開店した。『雁』の中には〈そのころ下谷から本郷へかけて一番名高かった蕎麦屋である〉という記述が出てくる。その味を求めて、鴎外、坪内逍遥、樋口一葉らが通い、斎藤茂吉は〈池之端の蓮玉庵に吾も入りつ上野公園に行く道すがら〉と詠んでいる。€
     昭和29年に、今の場所に移転した。今秋から昔の蕎麦を再現した新メニューが登場。平打ちの麺で、噛むとほのかな甘みが感じられる。明治の文士たちが好んで食べたのも、このような蕎麦だったのだろうか
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 昭和29年の築。内装は大幅にリニューアルされている
蓮玉庵
東京都台東区上野2―8―7
営業時間/11:30~18:15LO
定休日/月曜日
(撮影/写真部・松永卓也)

    昭和29年の築。内装は大幅にリニューアルされている
    蓮玉庵
    東京都台東区上野2―8―7
    営業時間/11:30~18:15LO
    定休日/月曜日
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 正岡子規うつくしき 根岸の春や ささの雪
一番人気の朝顔御膳(豆腐料理が8品)から。2800円
 豆腐料理の専門店。店の前に〈水無月や根岸涼しき篠の雪 蕣(あさがお)に朝商ひす篠の雪〉と2句記された碑が立っている。いずれも子規によるものだ。11代目店主の奥村喜一郎さんが語る。
「元気なときはもちろん、病床についてからも、妹に買いに来させて食べていたようです」
 それだけ好きだったということだが、奥村さんには合点がいかない点があるという。
「当時、うちは金持ちが芸者を連れて来る高級店でした。新聞記者だった子規に、どうしてそんなお金があったんでしょうね?」
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    正岡子規
    うつくしき 根岸の春や ささの雪

    一番人気の朝顔御膳(豆腐料理が8品)から。2800円
     豆腐料理の専門店。店の前に〈水無月や根岸涼しき篠の雪 蕣(あさがお)に朝商ひす篠の雪〉と2句記された碑が立っている。いずれも子規によるものだ。11代目店主の奥村喜一郎さんが語る。
    「元気なときはもちろん、病床についてからも、妹に買いに来させて食べていたようです」
     それだけ好きだったということだが、奥村さんには合点がいかない点があるという。
    「当時、うちは金持ちが芸者を連れて来る高級店でした。新聞記者だった子規に、どうしてそんなお金があったんでしょうね?」
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 句碑。子規が店名を含む句を詠むのは珍しい
笹乃雪
東京都台東区根岸2―15―10
営業時間/11:30~20:00LO
定休日/月曜日(祝日なら翌火曜)
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    句碑。子規が店名を含む句を詠むのは珍しい
    笹乃雪
    東京都台東区根岸2―15―10
    営業時間/11:30~20:00LO
    定休日/月曜日(祝日なら翌火曜)
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 夏目漱石主人はまたやられたと思いながら何も云わずに空也餅を頬張って口をもごもご云わしている[吾輩は猫である]
空也餅 1個230円
「空也(くうや)」は、明治17年に上野・池之端で創業。空襲で焼失し、昭和24年に銀座に再建された。要予約の「空也もなか」が人気だが、漱石は「空也餅」のほうが気に入っていたのか、『吾輩は猫である』の中で2度も登場させている。
「空也餅」とは、粒々の残る餅で餡を包んだもの。11月中と1月半ばから2月半ばまで、それぞれ1カ月間しか作られない菓子だ。
 漱石は自ら買いに来たこともあったのだろう。「たぶん漱石さんだと思える古い写真が出てきました。お札と同じ顔に見えるんです」と、4代目夫人の山口公子さん
(撮影/写真部・松永卓也)

    夏目漱石
    主人はまたやられたと思いながら何も云わずに空也餅を頬張って口をもごもご云わしている
    [吾輩は猫である]

    空也餅 1個230円
    「空也(くうや)」は、明治17年に上野・池之端で創業。空襲で焼失し、昭和24年に銀座に再建された。要予約の「空也もなか」が人気だが、漱石は「空也餅」のほうが気に入っていたのか、『吾輩は猫である』の中で2度も登場させている。
    「空也餅」とは、粒々の残る餅で餡を包んだもの。11月中と1月半ばから2月半ばまで、それぞれ1カ月間しか作られない菓子だ。
     漱石は自ら買いに来たこともあったのだろう。「たぶん漱石さんだと思える古い写真が出てきました。お札と同じ顔に見えるんです」と、4代目夫人の山口公子さん
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 上野・池之端時代の店のイラスト
空也
東京都中央区銀座6―7―19
営業時間/10:00~17:00(土曜日は16:00まで)
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)

    上野・池之端時代の店のイラスト
    空也
    東京都中央区銀座6―7―19
    営業時間/10:00~17:00(土曜日は16:00まで)
    定休日/日曜、祝日
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 田山花袋「団子だけは旨いのがなくなった」こう言って、私はいつも芋坂の団子の話をした[東京近郊 一日の行楽]
だんご 1人前2本1皿 540円
『吾輩は猫である』『坂の上の雲』など多くの小説に登場する団子屋は、文政2(1819)年に「藤の木茶屋」として開業。きめの細かい団子は羽二重のようだと評判になり、いつしか菓名も屋号も「羽二重団子」となった。
 常連客だった田山花袋は、昭和3年に脳溢血で倒れた。「翌年に当時の店主が見舞いに行ったところ、先生はとても喜ばれて、『羽二重團子』と揮毫してくださいました。右手がうまく動かないので、左手で書いてくださったそうです」(店主の澤野修一さん)。田山はその翌5年に亡くなった
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    田山花袋
    「団子だけは旨いのがなくなった」こう言って、私はいつも芋坂の団子の話をした
    [東京近郊 一日の行楽]

    だんご 1人前2本1皿 540円
    『吾輩は猫である』『坂の上の雲』など多くの小説に登場する団子屋は、文政2(1819)年に「藤の木茶屋」として開業。きめの細かい団子は羽二重のようだと評判になり、いつしか菓名も屋号も「羽二重団子」となった。
     常連客だった田山花袋は、昭和3年に脳溢血で倒れた。「翌年に当時の店主が見舞いに行ったところ、先生はとても喜ばれて、『羽二重團子』と揮毫してくださいました。右手がうまく動かないので、左手で書いてくださったそうです」(店主の澤野修一さん)。田山はその翌5年に亡くなった
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • レジの前に掲げられた田山による揮毫
羽二重団子 本店
東京都荒川区東日暮里5―54―3
営業時間/9:00~17:00
年中無休
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    レジの前に掲げられた田山による揮毫
    羽二重団子 本店
    東京都荒川区東日暮里5―54―3
    営業時間/9:00~17:00
    年中無休
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 芥川龍之介僕等は縁台に腰をおろし(略)葛餅を一盆ずつ食うことにした[本所両国]
くず餅 1皿9切れ 545円(持ち帰り用は720~1286円まで4種あり)
 かつて亀戸周辺の家庭で作られていた素朴な郷土菓子を、船橋屋は洗練した上品な和菓子として販売。たちまち評判となった。東京府立第三中学校(現・都立両国高校)の生徒だった芥川も、それに魅了された一人。
「体育の授業を抜け出して来て、くず餅を食べ、学校に走って戻っていったそうです。口元に黄な粉をつけたまま帰ったこともあったと聞いています」(広報・青木優海さん)
 芥川は、戦災で焼失した旧店舗の右奥のテーブルに一人座り、壁に向かって食べていたという
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    芥川龍之介
    僕等は縁台に腰をおろし(略)葛餅を一盆ずつ食うことにした
    [本所両国]

    くず餅 1皿9切れ 545円(持ち帰り用は720~1286円まで4種あり)
     かつて亀戸周辺の家庭で作られていた素朴な郷土菓子を、船橋屋は洗練した上品な和菓子として販売。たちまち評判となった。東京府立第三中学校(現・都立両国高校)の生徒だった芥川も、それに魅了された一人。
    「体育の授業を抜け出して来て、くず餅を食べ、学校に走って戻っていったそうです。口元に黄な粉をつけたまま帰ったこともあったと聞いています」(広報・青木優海さん)
     芥川は、戦災で焼失した旧店舗の右奥のテーブルに一人座り、壁に向かって食べていたという
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 9時の開店前から客が待つ人気店
船橋屋 亀戸天神前本店
東京都江東区亀戸3―2―14
営業時間/9:00~18:00(店内での飲食は17:00LO)
年中無休
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    9時の開店前から客が待つ人気店
    船橋屋 亀戸天神前本店
    東京都江東区亀戸3―2―14
    営業時間/9:00~18:00(店内での飲食は17:00LO)
    年中無休
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 向田邦子新茶の出る頃から店にならび、うちわを仕舞う頃にはひっそりと姿を消す[水羊羹]
水羊羹1350円(夏季限定) 唐衣1123円(右)
〈私は、(略)脚本家というタイトルよりも、(略)水羊羹評論家というほうがふさわしいのではないかと思っております〉
 と始まるエッセー「水羊羹」を書いた向田邦子。〈水羊羹の命は切口と角〉と断じ、〈宵越しをさせてはいけません〉など食べ方について詳述する。
 そんな向田が足繁く通ったのが、「菊家」。水羊羹はもちろんのこと、この店の干菓子もお気に入りで、待合の椅子に腰掛けて干菓子を眺めているだけで〈日本というのはいい国だなと思います〉と記している
(撮影/写真部・松永卓也)

    向田邦子
    新茶の出る頃から店にならび、うちわを仕舞う頃にはひっそりと姿を消す
    [水羊羹]

    水羊羹1350円(夏季限定) 唐衣1123円(右)
    〈私は、(略)脚本家というタイトルよりも、(略)水羊羹評論家というほうがふさわしいのではないかと思っております〉
     と始まるエッセー「水羊羹」を書いた向田邦子。〈水羊羹の命は切口と角〉と断じ、〈宵越しをさせてはいけません〉など食べ方について詳述する。
     そんな向田が足繁く通ったのが、「菊家」。水羊羹はもちろんのこと、この店の干菓子もお気に入りで、待合の椅子に腰掛けて干菓子を眺めているだけで〈日本というのはいい国だなと思います〉と記している
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 向田が訪れた時の写真が飾られている
菊家
東京都港区南青山5―13―2
営業時間/9:30~17:00(土曜日は15:00まで)
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)

    向田が訪れた時の写真が飾られている
    菊家
    東京都港区南青山5―13―2
    営業時間/9:30~17:00(土曜日は15:00まで)
    定休日/日曜、祝日
    (撮影/写真部・松永卓也)

  • 渡辺淳一鰻屋にくる二人連れは、すでに深い仲か、そうでないにしても、かなり親しいあいだがらの男女[化身]
座敷はコースのみ(昼7560円、夜1万800円~。いずれもサービス料別)で、要予約。白焼きは夜のコース、うな重は土曜昼限定メニューの一品。1階のテーブル席でなら、どちらも単品で注文可(白焼き3240円、うな重3240円~)
 ビルが立ち並ぶ日本橋小網町の路地を一本入ると、昭和2年に建てられた木造2階建ての「喜代川」がある。『化身』の主人公が26歳年下の恋人と食事をした部屋は、ここの2階奥の3畳間がモデル。主人公は冬のほうが夏の痩せた鰻よりうまいと薀蓄を垂れ、白焼きで酒を飲む楽しさを教える。・
「『化身』が日経新聞に連載中に、渡辺先生が見えられました。女将が『うちも載せて下さい』と頼んだところ、本当に登場して驚きました」(若女将の渡邊恵理さん)。この3畳間はヒロインの名を取り「霧子の間」と呼ばれている。
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    渡辺淳一
    鰻屋にくる二人連れは、すでに深い仲か、そうでないにしても、かなり親しいあいだがらの男女
    [化身]

    座敷はコースのみ(昼7560円、夜1万800円~。いずれもサービス料別)で、要予約。白焼きは夜のコース、うな重は土曜昼限定メニューの一品。1階のテーブル席でなら、どちらも単品で注文可(白焼き3240円、うな重3240円~)
     ビルが立ち並ぶ日本橋小網町の路地を一本入ると、昭和2年に建てられた木造2階建ての「喜代川」がある。『化身』の主人公が26歳年下の恋人と食事をした部屋は、ここの2階奥の3畳間がモデル。主人公は冬のほうが夏の痩せた鰻よりうまいと薀蓄を垂れ、白焼きで酒を飲む楽しさを教える。・
    「『化身』が日経新聞に連載中に、渡辺先生が見えられました。女将が『うちも載せて下さい』と頼んだところ、本当に登場して驚きました」(若女将の渡邊恵理さん)。この3畳間はヒロインの名を取り「霧子の間」と呼ばれている。
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

  • 昭和初期の建物に大規模な耐震工事を施した
喜代川
東京都中央区日本橋小網町10―5
営業時間/11:00~14:00、17:00~20:00LO
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・大嶋千尋)

    昭和初期の建物に大規模な耐震工事を施した
    喜代川
    東京都中央区日本橋小網町10―5
    営業時間/11:00~14:00、17:00~20:00LO
    定休日/日曜、祝日
    (撮影/写真部・大嶋千尋)

永井荷風アリゾナにて晩食を喫す。味思ひの外に悪からず価亦廉なり[断腸亭日乗]
チキンレバークレオール1404円。奥にあるのは、荷風の代表作『ボク東綺譚』(※ボクはさんずいに墨)の直筆原稿をコピーし製本したもの
 ストリップ通いが好きで、踊り子を連れて浅草の店を訪ね歩いた荷風。日記文学『断腸亭日乗』には、昭和24年7月12日に初めて入った洋食店「アリゾナキッチン」の味と値段が気に入り、通い続けた様子が記されている。
「来店すると必ず同じ席に座り、2週間連続して同じものを食べ、次の2週間は別のものを連続して食べていたそうです」(店主の松本力也さん)
 お気に入りは、鳥モツを煮込んだ同店オリジナル料理・チキンレバークレオール。店内にはそれを食べる荷風の写真が飾られている
アリゾナキッチン
東京都台東区浅草1―34―2
営業時間/11:30~14:30LO、7:00~22:00
定休日/月曜(祝日なら翌火曜)
(撮影/写真部・松永卓也)
檀一雄豚の足をつつきながら飲んでいるほど、愉快なことはない[わが百味真髄]
豚の足1080円、焼ビーフン760円
 店主の黄善徹さんは、「檀さんはいつも3時頃にやって来て、2階の畳に寝っころがって時間をつぶしてました」と回想する。「食材に詳しく、台湾からマコモを持ってきたお客さんがいたので親父が焼いて出したら、『マコモだ。珍しいな』と言って、説明を始めたこともありましたね」
 嵐山光三郎氏は著書『文士の料理店』で檀と「山珍居」に触れている。銀座の高級料亭で檀と水上勉氏の対談をセットしたが、檀は料理に全く手をつけず、対談終了後に「山珍居」に行き豚足と焼ビーフンと肉ちまきを食べたそうだ
(撮影/写真部・大嶋千尋)
店内には多くの文化人の色紙が飾られている。小松左京、筒井康隆、星新一、光瀬龍の4氏が一緒に書いたものも。4氏は麻雀仲間だった
(撮影/写真部・大嶋千尋)
台湾らしい色遣いの外観
山珍居
東京都新宿区西新宿4―4―16
営業時間/12:00~14:00LO、17:00~22:30LO
土曜12:00~14:00LO、17:00~21:30LO
日曜、祝日17:00~21:30LO
定休日/月曜
(撮影/写真部・大嶋千尋)
谷崎潤一郎「浜作ヘ行コウヨ、コノ間カラ鱧ガ喰イタクッテ仕様ガナインダ」 [瘋癲老人日記]
鱧の落し、滝川豆腐、茄子しぎ焼き
『瘋癲(ふうてん)老人日記』には、主人公一家が「浜作」で食事をするシーンが克明に描かれている。主人公の老人は、息子の妻が残した鱧を梅肉につけて食べるのだが、その様子がエロティシズム溢れる筆致で綴られるのだ。
「谷崎先生はいつも、カウンターの左端に座っていたと記憶しています。ガタイがしっかりしていて、見るからに気難しそうな人でした」と語るのは、当時中学生だった3代目店主の塩見彰英さん。その席で谷崎は、よく鱧を食べたという。さらに豆乳を寒天で固めた滝川豆腐、茄子しぎ焼きも好んだ
(撮影/写真部・松永卓也)
カウンターから厨房の様子が見える
銀座 本店浜作
東京都中央区銀座7―7―4
営業時間/11:30~13:00LO、17:00~21:00LO
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)
坂口安吾店の名が染めたろう(略)元をたずねれば漫才屋さんのお名前[安吾巷談]
『安吾巷談』の中の「ストリップ罵倒」に登場する「染太郎」。〈元をたずねれば漫才屋さん〉とあるのは、店を起こした崎本はるさんの夫が「染太郎」の芸名で浅草で漫談をしていたからだ。
「安吾さんはよく2階で寝泊まりして書いていたと言われています。高見順さんもそうだったようですね」と、店主の崎本太郎さん。
 安吾は熱い鉄板に手をついてしまったことがある。しかし火傷をしなかったそうで、〈テッパンに手をつきてヤケドせざりき男もあり〉と自慢げに書いた色紙が飾られている
(撮影/写真部・加藤夏子)
この色紙は死の前年に書かれた
(撮影/写真部・加藤夏子)
安吾が通った頃と変わらぬ建物
染太郎
東京都台東区西浅草2―2―2
営業時間/12:00~22:00LO
定休日/不定休
(撮影/写真部・加藤夏子)
森鴎外「蓮玉へ寄って蕎麦を一杯食って行こうか」と、岡田が提議した[雁]
昔ながらのせいろそば1000円。数量限定
「蓮玉庵」は、安政6(1859)年に上野・不忍池そばに開店した。『雁』の中には〈そのころ下谷から本郷へかけて一番名高かった蕎麦屋である〉という記述が出てくる。その味を求めて、鴎外、坪内逍遥、樋口一葉らが通い、斎藤茂吉は〈池之端の蓮玉庵に吾も入りつ上野公園に行く道すがら〉と詠んでいる。€
 昭和29年に、今の場所に移転した。今秋から昔の蕎麦を再現した新メニューが登場。平打ちの麺で、噛むとほのかな甘みが感じられる。明治の文士たちが好んで食べたのも、このような蕎麦だったのだろうか
(撮影/写真部・松永卓也)
昭和29年の築。内装は大幅にリニューアルされている
蓮玉庵
東京都台東区上野2―8―7
営業時間/11:30~18:15LO
定休日/月曜日
(撮影/写真部・松永卓也)
正岡子規うつくしき 根岸の春や ささの雪
一番人気の朝顔御膳(豆腐料理が8品)から。2800円
 豆腐料理の専門店。店の前に〈水無月や根岸涼しき篠の雪 蕣(あさがお)に朝商ひす篠の雪〉と2句記された碑が立っている。いずれも子規によるものだ。11代目店主の奥村喜一郎さんが語る。
「元気なときはもちろん、病床についてからも、妹に買いに来させて食べていたようです」
 それだけ好きだったということだが、奥村さんには合点がいかない点があるという。
「当時、うちは金持ちが芸者を連れて来る高級店でした。新聞記者だった子規に、どうしてそんなお金があったんでしょうね?」
(撮影/写真部・大嶋千尋)
句碑。子規が店名を含む句を詠むのは珍しい
笹乃雪
東京都台東区根岸2―15―10
営業時間/11:30~20:00LO
定休日/月曜日(祝日なら翌火曜)
(撮影/写真部・大嶋千尋)
夏目漱石主人はまたやられたと思いながら何も云わずに空也餅を頬張って口をもごもご云わしている[吾輩は猫である]
空也餅 1個230円
「空也(くうや)」は、明治17年に上野・池之端で創業。空襲で焼失し、昭和24年に銀座に再建された。要予約の「空也もなか」が人気だが、漱石は「空也餅」のほうが気に入っていたのか、『吾輩は猫である』の中で2度も登場させている。
「空也餅」とは、粒々の残る餅で餡を包んだもの。11月中と1月半ばから2月半ばまで、それぞれ1カ月間しか作られない菓子だ。
 漱石は自ら買いに来たこともあったのだろう。「たぶん漱石さんだと思える古い写真が出てきました。お札と同じ顔に見えるんです」と、4代目夫人の山口公子さん
(撮影/写真部・松永卓也)
上野・池之端時代の店のイラスト
空也
東京都中央区銀座6―7―19
営業時間/10:00~17:00(土曜日は16:00まで)
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)
田山花袋「団子だけは旨いのがなくなった」こう言って、私はいつも芋坂の団子の話をした[東京近郊 一日の行楽]
だんご 1人前2本1皿 540円
『吾輩は猫である』『坂の上の雲』など多くの小説に登場する団子屋は、文政2(1819)年に「藤の木茶屋」として開業。きめの細かい団子は羽二重のようだと評判になり、いつしか菓名も屋号も「羽二重団子」となった。
 常連客だった田山花袋は、昭和3年に脳溢血で倒れた。「翌年に当時の店主が見舞いに行ったところ、先生はとても喜ばれて、『羽二重團子』と揮毫してくださいました。右手がうまく動かないので、左手で書いてくださったそうです」(店主の澤野修一さん)。田山はその翌5年に亡くなった
(撮影/写真部・大嶋千尋)
レジの前に掲げられた田山による揮毫
羽二重団子 本店
東京都荒川区東日暮里5―54―3
営業時間/9:00~17:00
年中無休
(撮影/写真部・大嶋千尋)
芥川龍之介僕等は縁台に腰をおろし(略)葛餅を一盆ずつ食うことにした[本所両国]
くず餅 1皿9切れ 545円(持ち帰り用は720~1286円まで4種あり)
 かつて亀戸周辺の家庭で作られていた素朴な郷土菓子を、船橋屋は洗練した上品な和菓子として販売。たちまち評判となった。東京府立第三中学校(現・都立両国高校)の生徒だった芥川も、それに魅了された一人。
「体育の授業を抜け出して来て、くず餅を食べ、学校に走って戻っていったそうです。口元に黄な粉をつけたまま帰ったこともあったと聞いています」(広報・青木優海さん)
 芥川は、戦災で焼失した旧店舗の右奥のテーブルに一人座り、壁に向かって食べていたという
(撮影/写真部・大嶋千尋)
9時の開店前から客が待つ人気店
船橋屋 亀戸天神前本店
東京都江東区亀戸3―2―14
営業時間/9:00~18:00(店内での飲食は17:00LO)
年中無休
(撮影/写真部・大嶋千尋)
向田邦子新茶の出る頃から店にならび、うちわを仕舞う頃にはひっそりと姿を消す[水羊羹]
水羊羹1350円(夏季限定) 唐衣1123円(右)
〈私は、(略)脚本家というタイトルよりも、(略)水羊羹評論家というほうがふさわしいのではないかと思っております〉
 と始まるエッセー「水羊羹」を書いた向田邦子。〈水羊羹の命は切口と角〉と断じ、〈宵越しをさせてはいけません〉など食べ方について詳述する。
 そんな向田が足繁く通ったのが、「菊家」。水羊羹はもちろんのこと、この店の干菓子もお気に入りで、待合の椅子に腰掛けて干菓子を眺めているだけで〈日本というのはいい国だなと思います〉と記している
(撮影/写真部・松永卓也)
向田が訪れた時の写真が飾られている
菊家
東京都港区南青山5―13―2
営業時間/9:30~17:00(土曜日は15:00まで)
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・松永卓也)
渡辺淳一鰻屋にくる二人連れは、すでに深い仲か、そうでないにしても、かなり親しいあいだがらの男女[化身]
座敷はコースのみ(昼7560円、夜1万800円~。いずれもサービス料別)で、要予約。白焼きは夜のコース、うな重は土曜昼限定メニューの一品。1階のテーブル席でなら、どちらも単品で注文可(白焼き3240円、うな重3240円~)
 ビルが立ち並ぶ日本橋小網町の路地を一本入ると、昭和2年に建てられた木造2階建ての「喜代川」がある。『化身』の主人公が26歳年下の恋人と食事をした部屋は、ここの2階奥の3畳間がモデル。主人公は冬のほうが夏の痩せた鰻よりうまいと薀蓄を垂れ、白焼きで酒を飲む楽しさを教える。・
「『化身』が日経新聞に連載中に、渡辺先生が見えられました。女将が『うちも載せて下さい』と頼んだところ、本当に登場して驚きました」(若女将の渡邊恵理さん)。この3畳間はヒロインの名を取り「霧子の間」と呼ばれている。
(撮影/写真部・大嶋千尋)
昭和初期の建物に大規模な耐震工事を施した
喜代川
東京都中央区日本橋小網町10―5
営業時間/11:00~14:00、17:00~20:00LO
定休日/日曜、祝日
(撮影/写真部・大嶋千尋)

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