東浩紀「iPSなど再生医療の現実は、社会の欲望の受け皿にもなっていた」
AERA批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 再生医療の未来が話題になっている。京都大が進めてきたiPS細胞備蓄事業への公的支援が打ち切られるらしいとの報道が出て、山中伸弥教授が抗議の記者会見を行った。国はいまま...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 再生医療の未来が話題になっている。京都大が進めてきたiPS細胞備蓄事業への公的支援が打ち切られるらしいとの報道が出て、山中伸弥教授が抗議の記者会見を行った。国はいまま...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 毎年4月、東京・新宿御苑では総理主催で「桜を見る会」が開催されるのが恒例になっていた。その次回が中止となった。経費の急増が問題となり、批判が広がっていたのだ。 桜を見...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 去る10月27日、米トランプ大統領が、特殊部隊をシリアに派遣し、テロ組織「イスラム国」(IS)の指導者バグダディを殺害したと発表した。大統領と軍幹部は、殺害場面の中継...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 今回は抽象的な話を記したいと思う。政治と芸術の関係についてである。 かつて芸術は政治と離れたものだと信じられていた。けれども最近では芸術と政治は不可分なものだと考えら...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * ニューヨークの国連気候行動サミットで行われたグレタ・トゥンベリ氏の演説が話題だ。 氏は16歳だが、すでに国際的な環境運動のリーダーとして知られている。その彼女が世界の...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 米国で奴隷の子孫への補償を求める声が高まっているとの記事を読んだ。アフリカから強制連行された奴隷が独立前の米国に足を踏み入れたのは、1619年。今年で400年となり、...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 8月末に富山県南砺(なんと)市利賀(とが)村を訪れた。当地で開催中の国際演劇祭「シアター・オリンピックス」を見るためである。 シアター・オリンピックスは1994年に創...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * あいちトリエンナーレの騒動が収束しない。8月1日に開幕した同展では、慰安婦像および天皇の肖像を用いた作品の展示に市民の抗議が殺到し、3日で公開が中止となった。 ところ...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * たいへん痛ましい事件が起きた。京都市伏見区の「京都アニメーション」(京アニ)のスタジオが40代の男性により放火され、35人が亡くなり、多数の負傷者が出たのである。本稿...
批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。* * * 本稿は参院選投票日の前に書いている。 じつは今回の選挙への関心は、事前にはかなり低かった。NHKによる投票日2週間前調査によると、「必ず行く」ひとや「非常に関心がある...