書評『トラジャ JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉』西岡研介著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

《話題の新刊 (週刊朝日)》

トラジャ JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉 西岡研介著

このエントリーをはてなブックマークに追加
朝山実書評#話題の新刊

 JR東日本社員の約8割にあたる4万7千人の組合員数を誇示していたJR東労組から、1月までに3万5千人の大量脱退者が出た。新左翼セクト・革マル派のナンバー2といわれ、同労組会長として「影の社長」ともいわれた松崎明の没後、「世界最強」を謳った労組の瓦解を追うルポ。

 先に刊行された『暴君 新左翼・松崎明に支配されたJR秘史』(牧久著)が松崎の変貌に焦点を当てたのに対し、本書は組織の根底を掘り下げる。「トラジャ」とは、JR東労組などの指導にあたる革マル派の秘密グループを指す隠語。派内で繰り返される奇怪な拉致事件を調べ、JR北海道の経営トップが相次ぎ自殺した背景を探る。

 今もJR北海道では組合員の結婚式にまで労組が介入するという。歪なムラ社会の実態を元事件記者らしい取材力で暴いている。(朝山実)

週刊朝日  2019年11月29日号


トップにもどる 書評記事一覧

続きを読む


おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい