書評『学校ハラスメント 暴力・セクハラ・部活動─なぜ教育は「行き過ぎる」か』内田 良著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

学校ハラスメント 暴力・セクハラ・部活動─なぜ教育は「行き過ぎる」か 内田 良著

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平山瑞穂書評#話題の新刊

 体罰・セクハラ・過酷な部活動など、学校を舞台として生じるさまざまな「ハラスメント」の問題点を鋭く喝破している。「巨大組み体操」問題の火付け役となった著者が放つ本書の最大の特徴は、非典型的な事案にも光を当て、そこに向けるべき視点を提供していることだ。

 学校内での暴力といえば、つい反射的に「教師から生徒へ」という構図を思い浮かべがちだが、教師=加害者と決めつけるのは勇み足であると著者は説く。生徒から教師、教師から教師、保護者から教師へのハラスメントもありうる。土日も含めて顧問を強要されるブラック部活動でも、被害者は教師だ。

 特定の立場の人々を敵視しているだけでは、問題は解決しない。教育の名のもとに「消える化」している事象の数々に目を向けよというのが本書の主眼だ。(平山瑞穂)

週刊朝日  2019年5月24日号


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