「僕やまわりの日本人はこのままタイにいると思います。一時帰国するといつタイに帰れるか分からなくなるので…。外国人観光客向けの仕事は壊滅的なので、これから倒産や事業を撤退する企業、失業する人は増えると思います。その一方で、タイ国内はもう以前の雰囲気に戻りつつあります。国内在住者をターゲットにした仕事はまた回復すると思いますよ。僕はタイ在住の日本人向けに、タイ国内の写真ツアーをやっていこうと思っています」

 つまり、各国は外国人観光客をあてにしないビジネスを模索していくことになるのだろう。すでにタイでは、その市場の切り替えが始まっているのだ。これは大きな転換である。この動きは日本経済にも参考になるのではないだろうか。(文/丸山ゴンザレス)

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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