CA採用率が高い学習院女子大(2位、4.13%)は、受験生からの相談にこう答えている。

「Q. CA(キャビンアテンダント)になりたいのですが、どの学科が有利でしょうか。
 A. CAと言えば「英語能力が必要」と考える方も多いかもしれません。もちろん語学力も必要ですが、むしろ重要なのはおもてなしの心です。それには学科は関係ありません。まずは日本の文化を深く理解し、海外に発信できる能力を身につけておきましょう」(同大学ウェブサイト)

 大学による違いはあるだろうか。航空業界の就職情報誌「月刊エアステージ」(イカロス出版)の編集長、川本多岐子さんは次のように解説する。

「CAは大学の難易度に関係なく採用されます。航空会社は、その大学で学生がどれだけがんばってきたか、というのびしろを見る。そういう学生が、CAとして活躍できて適性があると判断するからです。一方で、早稲田大など難易度が高い大学の出身者が増えていますが、これは総合職志向の人がCAを目指すようになったからでしょう。多くの航空会社でCAは出産、育児で休んでも復職して仕事が続けられるシステムができたことが大きいですね。ずっと働き続けてキャリアを積みたい人にとって、CAは魅力的な仕事です」

 CA採用者数が前年比で倍以上に増えた大学は、次のような顔ぶれだ(採用者数5人以上)。

 東京外国語大(6人、6倍)、神戸松蔭女子学院大(6人、3倍)、成城大(11人、2.8倍)、中京大(11人、2.8倍)、北九州市立大(8人、2.7倍)、東京家政大(8人、2.7倍)、立教大(36人、2.6倍)、龍谷大(5人、2.5倍)、津田塾大(21人、2.3倍)など。

 なるほど、東京外国語大、津田塾大など難易度が高い大学が伸びている。一方で公立大や小規模大も健闘している。努力する学生が多い大学が、CA採用ランキングの上位にくるということなのかもしれない。(教育ジャーナリスト・小林哲夫

次のページ
キャビンアテンダント採用ランキング 1位~15位は…