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NYの大麻売人に「イズ ディス マリファナ?」と聞いた結果

連載「超危険地帯英会話」

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 世界中を旅しつつ、スラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレス。インタビューの基本は英語である。それもフィリピンで習得したアジアン・イングリッシュ。ブロークンであるがゆえに、恐ろしくも奇妙で日常生活ではまず使うこともないようなやりとりも生まれてしまう。そんな危険地帯で現地の人々と交わした“ありえない英会話”を紹介する本連載、今回のキーワードは、巨大都市ニューヨークで取材中に口にした「Is this marijuana?(これは大麻ですか?)」である。いったい、どんなシチュエーションだったのか、ご覧いただきたい。

*  *  *
 2015年、取材のためニューヨークに滞在していた。目的は最新の流行を追いかけること。といってもスイーツやファッションではない。マリファナ(大麻)がどのように取り扱われているのか、そのトレンドを追いかけようと思っての取材だった。

 2017年現在では、西海岸すべての州が住民投票を経てマリファナの使用が合法化されている。この流れはすでに医療用に限定して使用を認めている州も含めれば、ワシントンD.C.を含む約半数の州にも及ぶ。このような状況になると言われてはいたが、ニューヨークを取材した当時はもちろん、現在に至るまで、連邦法上はあくまで違法なドラッグの一種として扱われている現実に変わりはない。

 そのため、入手しようとした場合、売人から仕入れることになる。当然、マリファナを扱う売人たちは、リスクがあるため、直接の取材など簡単に受けてくれるはずもない。そう思っていたのだ。だが、友人を介して売人を探していくうちに「あくまで客として接するなら紹介できる」という話が舞い込んだ。つまりジャーナリストと悟られない程度であれば、話を聞くことはできるというわけだ。

 せっかくの機会、断る手はない。手土産としてビール6缶パックを持参し、指定された古いビルの一室に向かった。階段をあがっていき、あらかじめ聞いていた部屋の前で待つ。しばらく待っていると、長髪にヒゲの東洋系の男が出迎えてくれた。30代ぐらいだろうか。



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