開成高校に在学中のぎん太さんは、語彙力も集中力も視野の広がりも、すべて小学生時代の読書体験から培ったそう。どんな本をどんなふうに読んできたのか、学びにつながった実体験の読書術を教えてもらいました。発売中の「AERA with Kids 2023年春号」(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。

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■本と体験のセットが学びの下地になった

 母考案の「おうち遊び勉強法」により、ほぼ自宅学習で名門・開成中学に合格したぎん太さん。その顛末をブログにつづれば、即、出版社から声がかかるという文章力の持ち主です。

「いま、家には本棚が11個あって、まさに本に囲まれて育ちました。“賢さ控えめ”の僕を心配した母は、勉強を遊びのように楽しめる工夫をしてくれました。その重要アイテムが本です。たとえば、『マジック・ツリーハウス』を読んで僕がエジプトに興味を持てば、エジプト展に連れていってくれ、その後はミイラの作り方などが書いてある、しかけ絵本を買ってくれました。博物館や美術館に行く前に関連の本を読んでおくと、『これ、知ってる!』と興味が深まります。自分からもっと学びたいと思える下地になりました」

 読み聞かせも国語力アップの大きなポイントだったそう。

「文章問題でもわからないところがあると、母は音読してくれました。感情を込めた読み聞かせを聞くうち、不思議と作者の意図がわかってくる。『スーホの白い馬』を号泣しながら読んでいた母の姿もいい思い出(笑)。ぜひ親子で一緒に本を読んでほしいです」

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清繭子
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