タレントとして活躍する傍ら、未就学児の三姉妹の子育てに奮闘する横澤夏子さん。父は中学校の先生、母はスクールカウンセラーという環境で育ちました。横澤さんの子ども時代について伺いました。※前編<横澤夏子に聞く3姉妹ドタバタ育児 ミキティに教えてもらった「子どもが食べないとき」の“作戦”とは?>から続く

MENU 目立ちたがりやだった子ども時代 母と戦っていた反抗期 「こういう自分になりたい」に向かって努力するのが好き

目立ちたがりやだった子ども時代

――横澤さんはどんな子どもでしたか。

 小学生の時は目立ちたがりやでした。応援団長に生徒会長、校歌の伴奏も隙あらば手を挙げて「私、出ます!」と言うような子でしたね。それが親に褒められる一番の近道だったんです。学校で目立つと、「横澤さんとこのお嬢さん、すごく上手だった」と誰かが親に伝えてくれ、それを親が私に伝えて褒める、という流れがあって。褒められると自信になるし、目立つことも怖くなくなる。その延長線上に今の芸人というお仕事があると思います。

――反抗期はありましたか。

 めちゃくちゃありました! 中学二年生くらいから高校の後半まで長かったです。とくに母親に対して、ウザいと言ったり、ドアをバンと閉めたり、取っ組み合いのけんかをしたこともあります。ちょうどその頃、母親がカウンセラーの勉強を始めて、そこで学んだマニュアルを私で試そうとしてくるんです。「はいはい、それね」「反抗期、来たね~!」みたいな感じで。それがめちゃくちゃ腹立つんですよ。

母と戦っていた反抗期

――当時のことを振り返って、わが子の反抗期に生かそうと思っていることは。

「はいはい、反抗期ね」と煽ることは絶対にしないと決めています。戦っちゃだめなんですよね。当時の私と母親は同じ土俵で戦っていたのでヒートアップしてしまった。ある日、母のことを「娘にこんなこと言われて可哀想だな……」とふと思ったら、関係性がちょっと変わったんです。よそに比べてしつけに厳しい家庭なのも反抗の理由だったのですが、「うちの家はこういう家なんだな」と諦めがついたのも大きかった。距離を置いて物事を見るって大事だと思いました。

 でも私は負けず嫌いなので、娘たちに反抗されたら戦っちゃいそう。今から(出演する育児バラエティ番組)「夫が寝たあとに」の反抗期特集で予習させてもらっています。先日、街頭インタビューに答えてくれた先輩ママが、「反抗期の息子に壁に穴を開けられたけど、今ではブランド物の靴をプレゼントしてくれるようになった」と話していて感動しました。壁に穴を開けるほどの反抗期があったとしても、ちゃんといい関係に戻れるんだ、って。

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清繭子
清繭子

出版社で雑誌・まんが・絵本の編集に携わったのち、独立。編著『小学生おまもり手帖』(オレンジページ)。エッセイ集『夢みるかかとにご飯つぶ』(幻冬舎)が2024年7月18日発売。

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