巨人・梶谷隆幸(左)と中日・高橋周平(右)(写真提供・読売ジャイアンツ/中日ドラゴンズ)
巨人・梶谷隆幸(左)と中日・高橋周平(右)(写真提供・読売ジャイアンツ/中日ドラゴンズ)

 プロ野球の2022年シーズンが終了した。今季も期待を上回る活躍を見せた選手が多くいた一方で、不振に喘ぎ、開幕前に描いていた青写真とは大きく異なる苦しいシーズンを過ごした選手たちがいた。実績のある選手、年俸の高い選手ほど、その風当たりは強い。そんな期待を裏切った“ワーストナイン”をセ・パ両リーグ別に選出したい。今回はセ・リーグ編。(文中の年俸額はすべて推定)

【写真】パ・リーグの今季のワーストナインのメンバーはこちら

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<投手>
■大瀬良大地(広島)

 年俸1億8000万円プラス出来高、3年総額8億超の大型契約を結んで臨んだプロ9年目の今シーズン。4年連続の開幕投手を務めて4月までに4勝を挙げたが、5月以降は打ち込まれる場面が目立ち、2度の登録抹消。最終的に23試合に登板して8勝を挙げたが、それを上回る9敗を喫し、自己ワーストの防御率4.72と苦しんだ。ちなみに投高打低の傾向が強かった今季、20試合以上に先発した両リーグ計38投手の中で防御率4点台は2人(もう1人はヤクルトの原樹理)のみ。7月に3回7失点、3回4失点、8月に3回5失点、さらに9月23日の阪神戦でも2回4失点と期待を裏切る投球。エースの不振がチームの4年連続Bクラスの要因となってしまった。

<捕手>
■會澤翼(広島)

 リーグ3連覇の功労者であり、チームメイトから厚い信頼を寄せられる男だが、プロ16年目の34歳となった今季は「経験」よりも「衰え」が目立った。出場98試合で、打率.207、3本塁打、33打点。1軍に定着した2014年以降自己ワーストの打率に苦しむとともに、12球団の正捕手の中でワーストの盗塁阻止率.180に終わった。昨季(出場70試合、打率.256、3本塁打、22打点、盗塁阻止率.267)も決して満足の行くシーズンではなかったが、巻き返しを図った今季も期待値を大きく下回る成績。3年総額6億超プラス出来高の3年目だったが、その金額に見合う働きを見せることはできなかった。

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中日低迷の原因となった2人は?