「漢方薬は、病院で処方される医療用医薬品と薬局で市販されているものの効果・効能はメーカーが同じであれば差はありません。近くに漢方薬を処方してくれる医師がいなければ、患者さんが漢方薬を使いたいと薬局で薬剤師さんに相談する方法もあると思います」(同)

 新見正則医院では、保険診療による漢方治療で改善しない約1割の難治性患者を診ています。その場合は、患者に十分な説明をした上で、免疫を整える生薬や保険適用外の漢方薬を使用した治療をおこないます。

「患者さんにとっては、なるべく早く、そしてお金をかけずによくなることがいちばんです。実際に、保険診療による漢方治療でコロナ後遺症の多くはよくなります。まずはそのことを多くの医師や患者さんに知ってもらいたいのです。それでもダメな場合は、当院に相談していただければと思います」(同)

(文・出村真理子)

新見正則医師プロフィル

慶応義塾大学医学部卒業。英国オックスフォード大学、帝京大学等を経て2020年に新見正則医院開設。13年イグ・ノーベル賞受賞。専門は消化器外科、血管外科、移植免疫学。日本東洋医学会指導医・専門医。趣味はトライアスロン。明らかな抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙をおこなっている。