通夜の場に入ろうとして警備員から、

「今日は招待された人以外の焼香はできません。一般の人は別の入り口の献花台の方へ行ってください」と言われたという年配の夫妻は、

「テレビを見て焼香できると思ってやって来たんだけど、できないって」

 と言って、しぶしぶ一般の献花台のほうにまわった。

 菊とかすみ草を手に小学5年生の息子と来た43歳の母親は、今回弔問に訪れた目的について、

自民党支持じゃありませんけど、手を合わせるべきだと思いました。日本の国のために一生懸命やってくれた方ですから。子どもも小さい時から首相と言えば安倍さんだったんです。だから、今日は子どもと一緒に感謝とお別れを言いにきました」

 と話した。

安倍元首相の遺影(弔問者提供)
安倍元首相の遺影(弔問者提供)

 関係者によると、この日の一般用の献花台は午後8時までの予定だったが、弔問者に渡す花が早くになくなったため、30分前倒しで終了した。12日も午前9時から献花できるという。

(AERAdot.編集部・上田耕司、週刊朝日・村上新太郎)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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