「楽したらいかん!」と大人から批判 「さんぽセル」開発の小学生が「売れなくてもいい」と語った理由

ランドセル

2022/06/18 12:10

廃校での試作品づくり(写真提供:「悟空のきもち THE LABO 」)
廃校での試作品づくり(写真提供:「悟空のきもち THE LABO 」)

 ところが予想外の「事件」が起こった。

 4月に発売のニュースが流れるとネットのニュースサイトに、1000件を越える批判コメントが書き込まれたのだ。岡村さんは、その時の心境をこう語る。 

「正直、すごい商品を開発した、と小学生の子どもらが一番褒められると思っていた。でも、ふたを開けたら1000件を越える批判が書き込まれていた。こんなに、批判を受けたのは、自分も生まれて初めてでしたから、ショックでした」

 コメントの内容は、様々だ。

<ランドセルは後ろに転けた時に頭を打たない為にあるってことを知らない人結構多いよね><重たいだろうけど、楽したら筋力低下していかん!体も心も鍛えないと!><考えた子たち馬鹿そう>

 岡村さんも、コメントを気にしてはいけないと思いながらも、やはり気になって目を通してしまう。そのたびに、自分たちのやったことは間違っていたのだろうか、と不安になった。 大学生のメンバーは、小学生の子どもらがショックを受けることを案じた。彼らには見せないようにしよう、と話していた。だが「大人」からの批判は、すぐに小学生のメンバーの知るところとなった。双子のゆうや君とれいや君も、批判コメントを読んでいた。ふたりは、しぼり出すような声で、こう振り返った。

「大人に、批判がたくさん来ていることを教えてもらった。自分たちで一生懸命、いい商品を作ったのに‥‥悔しかった」

 開発メンバーの落胆は大きかった。

「1週間くらい、どよーんとした空気がみんなに漂った」(岡村さん)

 しかし、彼らはそこで終わらなかった。

「大人にたたかれて、潰されて終わりにしてはダメだ、と思った。小学生が、せっかく自分たちで問題を解決するという意味のあることを行なったんだから」 (岡村さん)

 批判コメントに反論したいことは山ほどあった。

 でも、ただ反論してもダメだ。「さんぽセル」がなぜ必要なのかを、開発した小学生が自分で説明することが大切なのだー。そう、岡村さんは振り返る。

「これがいいんじゃないか、という意見を選び、ぼくたち大学生が文章にした」

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