マジョルカ・久保建英(写真/gettyimages)
マジョルカ・久保建英(写真/gettyimages)

 シーズンも終盤に差し掛かった欧州の各国リーグ。優勝や残留争いなどに注目が集まるが、日本人選手については来季へ向けた動向も気になるところ。そこで今回はオフの去就に動きがありそうなレンタル組の3選手をピックアップして現状を紹介したい。

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■久保建英(レアル・マドリー→マジョルカ)

 人目をはばからず涙を流した失意の東京オリンピックを乗り越え、今季の久保建英は目覚ましい活躍を見せている。2カ月近い負傷離脱もあったが、アトレティコ・マドリー戦(第16節)の劇的決勝ゴールやアスレティック・ビルバオ戦(第24節)の決勝点を呼び込んだ場面など、心身ともに万全の状態なのだろう。ラ・リーガ22試合で1ゴール1アシストではあるが、PK獲得やアシスト“未遂”など得点につながるプレーが格段に増えており、20歳にして新たなステップを歩み始めている(ゴールパフォーマンスは自身も認める課題のようだ)。

 さて、そんな日本代表MFだが、来季の去就に関する報道が加熱している。あるメディアが「来季のレアル・マドリー復帰は確実」と報じれば、別のメディアは「売却の可能性もある」と伝えるなど、情報は錯綜している。

 彼が所属するレアル・マドリーというクラブは、「特別」で「特殊」なクラブだ。欧州サッカー界で最も権力を握る1人、フロレンティーノ・ペレス会長は多くのメディアを使っての情報戦もお手の物。現時点で出ている情報はただの噂に過ぎず、本当の意味でシーズン終了後まで何が起こるかわからないのがレアル・マドリーだ。

 とはいえ、久保はそのペレスのお気に入り。さらにヴィニシウス・ジュニオールのスペイン国籍取得も迫っており、EU圏外枠の1つが空くことも濃厚だ。久保が来季ロス・ブランコスのユニフォームを着てプレーすることは、十分に考えられる。まずはカップ戦が主戦場になるだろうが、世界最高峰のスターたちと日々をともにすることはプラスでしかなく、他クラブでは経験できないこと。本人がシーズンが終わるまでチームに集中と言うように、今シーズンの残り試合で目に見える結果を残し、来季のトップチーム入りの可能性を高めたい。

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三笘薫は来季プレミアでプレー?