また、今季32本塁打で自身初のタイトルを獲得するなど大ブレークし、25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した「ラオウ」ことオリックス・杉本裕太郎外野手に質問する場面も。新庄監督が清宮幸太郎に直接指導した場面を取り上げた後、「これ、ラオウくんに聞きたいんですけど…、ラオウくんと同じぐらい飛ばせる力はあるという噂を聞いたことがある。ラオウくん。どうやったら30発打てそう?」と清宮の育成法について質問した。杉本は戸惑いながらも、「それはビッグボスがしっかり指導すれば打てると思います」と真面目に答えると、新庄監督は「ここなのよ。普通なのよ、コメントが。ここでいかな!」と杉本にダメ出し。お笑いコンビ・アンタッチャブルの山崎弘也が「なんでオリックスの選手も育てようとしてるんですか」とすかさず突っ込んだ。

 だが、新庄ワールドは止まらない。共演した広島・菊池涼介に「でもさ、ヒーローインタビューとかで面白いことしゃべろうかなとかいう気持ちはあるよね、選手って」と話しかけると、菊池が「僕はわりかしくだけている方だと思います」と応じると、「(選手たちは)球場が一体になるようなトークをしてほしい。ウワー!って」と語り、日本ハムのナインにヒーローインタビューの練習をさせることも宣言した。

 スポーツ紙記者は「杉本は明るい性格でチーム内でもムードメーカーですが、社会人出身で場をわきまえてきっちり話す選手です。新庄監督とは話したことがほとんどないだろうし、清宮のことについてなかなか発言できないでしょう。あの回答が100点だと思います」と擁護する。

 SNS、ネット上でも「ラオウもふざけた事を言う場合はあるけど、それは身内に関してだけ。この状況でウケ狙いのコメントをしたら日ハムファンや清宮がどういう気持ちになるかを考えるとこうならざるを得ないと思う。むしろ監督が他球団の選手に恥をかかせるようなイジリはどうなのかな」、「選手の中には目立つのが苦手な性格の人もいる。それなのにヒーローインタビューで盛り上げろと求めるのは違う気がする」など疑問の声が。

 選手の性格は十人十色だ。柔軟な発想を持つ新庄監督がチームをどう統率していくか注目される。(安西憲春)