(左から)大迫勇也、酒井宏樹、長友佑都(C)朝日新聞社
(左から)大迫勇也、酒井宏樹、長友佑都(C)朝日新聞社

 リーグ戦は終盤に入り、優勝争いと共に降格争いも白熱しているJリーグ。今夏の移籍市場で欧州からJリーグへ「出戻り」した選手たちの活躍も注目される。海外でキャリアを重ねた彼らのプレーはチームにとって大きなプラスアルファになる。

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 マルセイユ(フランス)を7月に退団したDF長友佑都が2010年以来11年ぶりにFC東京に復帰。FW大迫勇也はブレーメン(ドイツ)から神戸、FW武藤嘉紀もニューカッスル(イングランド)から共に神戸に移籍した。さらに、酒井宏樹はマルセイユから浦和、乾貴士はエイバル(スペイン)からセレッソ大阪、宮市亮はザンクトパウリ(ドイツ)から横浜F・マリノス、安西幸輝はポルティモネンセ(ポルトガル)から鹿島にそれぞれ移籍して、大きな期待を込められている。

 なかでも違いを見せているのが浦和の酒井だ。欧州でもレギュラーとしてバリバリ活躍していただけに、Jリーグ復帰の決断は驚きだったが、スピードとパワーを兼ね備えた右サイドバックとして異彩を放っている。オーバーラップから持ち味の高速クロスに加え、欧州で鍛え上げられた守備力でフィジカルも強い。東京五輪でも必要不可欠な存在として活躍したように今後の活躍が楽しみだ。

 サッカー担当記者から「出戻り組でプレーの質は最も高い。日本代表に復帰させるべき」と評価が高いのは神戸の武藤だ。8月21日の鹿島戦で移籍初出場しアシストを決めると、9月24日の清水戦から3試合連続ゴール。自ら仕掛ける推進力があり、オフ・ザ・ボールの動きにも長けてチャンスを演出する。決定力も以前より上がり攻撃の核になっている。武藤と2トップを組む大迫は移籍当初動きにキレがなく、ポストプレーでボールを失う場面が目立ったが、試合を重ねることで体のキレが戻りチームにフィットするようになった。新天地で6試合目となる今月2日の浦和戦で移籍後初ゴールを決めた。武藤との相性も良く、今後の得点量産が期待される。

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