旗揚げからRIZINはリングを使用(写真/gettyimages)
旗揚げからRIZINはリングを使用(写真/gettyimages)

 朝倉海vs6月の東京ドーム大会を席巻したボンサイ柔術のアラン“ヒロ”ヤマニハを筆頭としたバンタム級トーナメント2回戦が行われる「RIZIN.30」(9月19日、さいたまスーパーアリーナ)が迫ってきた。また10月2日には配信をメインとしたスタジオマッチ「RIZIN LANDMARK vol.1」も開催される。

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 そんなRIZINは2015年の旗揚げ以来、一貫してリングを使用してきた。だが、国内外のMMAにおいて現在は金網(ケージ)の使用が圧倒的であり、リングは主流ではない。

 世界最高峰の団体UFCは1993年の誕生からオクタゴンと呼ばれる八角形の金網をアイデンティティとしており、先ごろRIZIN王者・堀口恭司の移籍が発表されたベラトールもケージを採用、日本人選手が多く参戦するONE Championshipもリングを用いることはあるが、やはり金網を使用することが多い。

 国内でも修斗、パンクラス、DEEPといった主要団体は軒並みケージを導入しており、現在はアマチュアの試合も金網で行うケースもあって、リングを経験せずに育つ選手も生まれてきた。

 2007年にリングを舞台としたPRIDEが消滅すると主力ファイターはUFCへ戦場を移したが、移籍初期は多くの選手がPRIDE時代と同様の輝きを放てず、金網とリングの違いが取りざたされた。最近でもRIZIN王者のマネル・ケイプがUFCに進出するも、デビューから連敗と苦戦したのが記憶に新しい(※3戦目で体重超過があったもののKO勝ちで初白星)。

 リングのメリットとしてはやはりロープの間に空間が生まれるため視聴および観戦がしやすく、ボクシング・プロレスを通じて古くからの馴染みもある。

 しかし一方で、ロープを掴んでテイクダウンを防ぐ反則や、攻められた選手が場外へ逃避することでブレイクに持ち込み寝技を無効化したり、あるいは組みや投げでもつれてリング外へ転落するといった問題が目立つようになってきた。攻防がロープ際におよび、レフェリーがストップ、ドントムーブをかけて選手の位置・体勢を変える場面もお馴染みだが、やはり試合の流れ、緊張感を遮ってしまう。

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RIZINはケージを使用すべき?