ONE Championshipの女子アトム級ワールド・グランプリに出場する平田樹
ONE Championshipの女子アトム級ワールド・グランプリに出場する平田樹

 Abema TV(当時)の企画番組『格闘代理戦争』で優勝し、ONE Championshipとの契約を勝ち取りプロデビュー、現在まで4戦全勝(2KO・2一本勝ち)と無敗で進む平田樹が9月3日(金)、女子アトム級ワールド・グランプリ1回戦に出場する。平田はすでに試合の地であるシンガポールへ入り、隔離生活を経て試合に備えている。決戦を待つ平田に聞いた。

「今日さっき着いて、やっと“試合”っていうモードに入ってきました。暑さは日本とそんなに変わらない感じで、今は雨が降ってますけど、明後日プールの予約をしたのでその時にはやんでてほしいなって(笑)」

 Zoomでシンガポールに繋いだのは日本時間29日(日)の午後8時。平田は数時間前にシンガポールへ着いたばかりだった。

「今日1日だけ隔離される感じです。ホテルから出られないっていうのはあるんですけど、明日から体を動かせるし全然問題ないです。(ホテル暮らしは)もうひたすらYouTubeを見るだけです。減量中は大食いばっかり見てます(笑)。食べたくなったりはしないんですけど、YouTuberが食べてたシリアルをAmazonで頼んでシンガポールに持ってきました(笑)」

 試合は5日後に迫っていたが、「毎回試合が終わってからのことしか考えてなくて、試合直前じゃないと試合のことを考えない」と言うから頼もしい。今回もシンガポール限定だというマクドナルドのチキンライスバーガーの情報を現地スタッフから聞きつけ心待ちにしていた。

「2月の『Road to ONE』が終わって、5月が無くなって7月にあるかもっていろいろあって、ずっと“試合前”の期間が長かったので、1回一段落したいです」

 当初アトム級ワールド・グランプリは5月28日に開催が予定されるもコロナウイルスの感染拡大を受け大会が延期に。平田は8月24日に22歳となったが、試合直前であったため本格的なお祝いは試合の後までお預けとなる。精神的に張り詰めた期間が長いことで疲れもにじませた平田だが、前戦から今回までの間に女子キックの伝説的王者・神村エリカに指導を受け、山本美憂とも練習を重ねた。

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「“試されてるな”って思います」