その後、今年2月のDEEP20周年記念大会で中村大介に星を落としたが(ノンタイトル戦)、7月4日に行われたタイトルを懸けた再戦でリベンジ&王座防衛。1Rこそ中村に腕十字を取られかけるピンチがあったが、2Rからテイクダウンを奪って盛り返し、3Rにはスタミナを生かしてテイクダウン&コントロールしてベルトを守った。

 敗れた中村もDEEPのライト級王者であったが、転級したフェザー級を「適正階級」であるといい、41歳となったがこれからが「全盛期」と意気盛ん。職人的な腕十字の巧さで知られるが、一度は牛久をKOした当て勘も持ち合わせており、グラップリング団体戦『QUINTET』では斎藤裕に一本勝ち(ヒザ十字)と、こちらも面白い選手だ。

 現RIZINフェザー級王者・斎藤を輩出した修斗でも今月注目の試合が行われる。修斗の同級王者でもあった斎藤だが、今年3月に修斗王座を返上。斎藤との対戦をアピールしていた修斗同級の環太平洋王者SASUKEと、工藤諒司が世界フェザー級王者決定戦でベルトを争う(7・25 後楽園ホール『PROFESSIONAL SHOOTO2021Vol.5 in Supported by ONE Championship』)。

 SASUKEは2016年にデビューするも、その後腕の骨折を繰り返し2年以上に及ぶブランクを経験した苦労人。しかし復帰を果たすと現在まで6連勝を遂げ、昨年9月にTKOで環太平洋王者となると、今年1月には一本で同王座を防衛と連続フィニッシュを見せている。

 対する工藤は5歳から極真空手を10年学び、さらに国士舘大学レスリング部出身という選手。長南亮代表率いるTRIBE TOKYO M.M.A所属で、錦鯉をテーマにしたYouTubeチャンネルを持つなど異色のファイターだ。

 戦績はSASUKEが10戦8勝1敗1分、工藤が12戦10勝1敗1分と、ここまでどちらも1敗を喫したのみ。SASUKEは1月の試合後マイクでRIZINへ乗り込んでの斎藤戦を打ち上げており、勝者がRIZINフェザー級グランプリに名を連ねても何ら不思議ではない。

次のページ
RIZINと交流を持つ米ベラトールでは…