抗がん剤は「悪」? 本当にやっていいの? がん専門医の答えは (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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抗がん剤は「悪」? 本当にやっていいの? がん専門医の答えは

がん研有明病院 副院長 総合腫瘍科部長 高橋俊二医師(提供写真)

がん研有明病院 副院長 総合腫瘍科部長 高橋俊二医師(提供写真)

 副作用がつらく、治療が苦しいというイメージの強い薬物療法ですが、現在は治療の選択肢が広がっています。『手術数でわかる いい病院2021』(朝日新聞出版)で、「抗がん剤は悪と言われているけど、本当にやっていいの?」「副作用に苦しんでまで治療をしたほうがいいの?」「脱毛や吐き気があると聞くけど、ほかにどんな副作用があるの?」「新しく開発された薬のほうが効くの?」という四つの疑問を、がんの専門医に聞いてみました。

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 がん薬物療法、いわゆる抗がん剤による治療は、白血病や悪性リンパ腫などでは「根治」が目的ですが、「再発予防」や転移・再発がんの「進行抑制」「症状緩和」などにも用いられます。

 抗がん剤といえば細胞を殺す薬が主流でしたが、現在はホルモン剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬が加わり、治療の選択肢は増えています。

 がんの種類によっては、転移・再発がんでも長期間生存できるようになり、薬物療法に対する期待は高まっています。

 一方、薬は手術などと違って全身に作用するため、副作用の問題がついてまわります。治療が苦しいというイメージも強く、抗がん剤自体を「悪」ととらえる人もいるかもしれません。がん研有明病院総合腫瘍科部長の高橋俊二医師はこう話します。

「抗がん剤=“悪”というイメージがあるとすれば、それは誤解です。確かに1990年代までは抗がん剤といえば正常な細胞への影響も大きく、副作用が強く出やすい『殺細胞性抗がん剤』が中心でした。しかし現在、広く使われているホルモン剤や分子標的薬は、正常細胞に対する影響は少ないので、副作用も比較的強くないものが多いのです」

 副作用を軽減する薬や、脱毛など見た目の問題に対するケアも充実し、薬物療法のほとんどは外来で受けることができます。

「多くの治療効果があるのに副作用を恐れて薬物療法を受けないとすれば、デメリットのほうが大きいと言えます」(高橋医師)

 転移・再発がんの場合、つらい症状の一番の原因は、がん自体によるものです。

「薬が効いてくると多くの場合、1、2カ月でからだが楽になってくるはずです」(同)


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