対極にいる東大出身の女性、丸川珠代氏が福島瑞穂氏に向けた「笑い」は何を表すのか (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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対極にいる東大出身の女性、丸川珠代氏が福島瑞穂氏に向けた「笑い」は何を表すのか

連載「おんなの話はありがたい」

丸川珠代氏(c)朝日新聞社

丸川珠代氏(c)朝日新聞社

作家の北原みのりさん

作家の北原みのりさん

 作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、国会での福島瑞穂氏の発言に対する五輪担当相の丸川珠代氏の態度について。丸川氏の「笑い」が何を表すのか、フェミニストの視点で考察します。

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 #MeTooや森発言以来、キャリアを積みかさねてきた中高年女性たちが「私たちが黙っていたから……」「私たちがわきまえていたから……」と、“若い女性たちに同じ苦しみを与える結果になってしまいゴメンナサイ”と反省する姿を幾度となく見てきた。決して無自覚だったわけじゃない、でも弱かった、だから男社会に都合の良いように生きてしまった、ゴメンナサイ……ということなのだが、そんなふうに女性たちが反省しているのを見ていると胸が痛い。本当に反省すべき人が反省せずに、女性ばかりが反省しなくていいんじゃないですか? だいたいトップにいける女性などわずか一握りの組織のなかで、必死に生きてきたんですよね? 過去の反省は大切ですけれど、反省しすぎるのも女ジェンダーの悪い癖ですから。

 とはいえその一方で、「その謝り方、少しずれてませんか?」という疑問も、実は少しある。

 というのも、「反省する世代」の少し下、30代、40代の女性たちと話していると、「謝っている先輩」たちへの苛立ちがかなり深まっているのを感じるからだ。いわゆる「失われた世代」と言われ続けてきた世代の女性たち。就職氷河期に社会人として出発し、苛烈な自己責任を背負わされながら、自由と責任の痛みの部分だけを舐めさせられながら非正規雇用がデフォルトで生きてきた女性たち。「つらい」と言えば、「同世代の男もつらい」と返されまともに性差別を語ることもできず、先輩の女性たちが男社会に食らいつく仕事姿勢は全く参考にできず、頑張っても未来はない現実を粛々と生き抜こうとする彼女たちにとっては、さんざん自分たちを抑えつけてきた先輩たちに今さら「沈黙していてごめんなさい」「わきまえていてごめんなさい」と言われても、「今のフェミ的時代の空気を読んでさらなるステップアップをしようとしているのではないか」という疑いすら持ってしまうという。


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