母は「やりたいことをやればいい」というスタンスで、自由に育ててくれて、アイドル活動についても尊重してくれています。そういう意味では、親としての母には感謝しています。



――ただ、どうしても「蓮舫の息子」という見方は付いて回ると思います。どのように受け止めてきましたか。

 自分が母の名前を使ってメディアに出ている以上、その見方は付いて回りますし、抵抗はありません。ただ、これまで何回取材を受けても、ほとんど母のことしか聞かれなくて、僕自身のことについては注目してくれなかった。さすがに、「自分って何なのだろう」という感覚にはなりました。

――過去の動画(1月27日配信)では、「メディアでの発言やインタビューは、母の知名度を傷つけないことだけを考えてきた」と語っていました。

 アイドルとしてメディアに出ているはずなのに、自分の存在意義を見いだせない。蓮舫のPRのような立ち位置しか見いだせなくて、その思いがあらわれた発言でした。そう言うと、母から何か強要されたと思われそうですが、そんなことは一切なく、僕自身の問題でした。

――動画では、「もう、母のことを気にして生きるのはやめたい。思ったことを全部発言する」「これからは政治とも向き合いたい」と結んでいました。これには、どういった思いがあったのでしょうか。

 自分は政治家ではないので、しがらみなどは一切ない。これからは母のことを気にせず、自分の意志で発言していくという決意です。蓮舫の息子として生まれてきた以上、どう生きてもそれを切り離すことはできませんが、そういう境遇だからこそ、果たせる役割があると思うようになりました。蓮舫の息子という自分だからこそ、発信できることはあると思っています。

――例えばどのようなことを発信していきたいですか。

 政治家の息子でアイドルである僕自身が政治を学んでいく過程をYouTubeなどで伝えることで、若者に、政治に興味を持つきっかけになるような動画を発信していけたらと思っています。

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「政界進出はまったくない」