常に社会の中で一番声の小さい側に立ち、こぶしを上げ続けてきた落合さん。その落合さんが今、「自分は自分」として大切にしながら、「生き続ける覚悟」を自分と世に問いかけている。

「キザに聞こえるかもしれないけど、人権も平和も環境問題も、ひとつの鍋に放り込んでちょいと煮れば、最後に出てくるものは同じです。誰もが無理をしない。誰もが多くをとらず、できるだけ公平に分かち合う。そして環境に負担をかけない世の中。でも、実現には時間がかかる。歳を取った今は、それがわかります。若いころはやたらと焦って大声を上げていたけれど、それじゃ人はついて来ません。みんな自分の人生で精いっぱいだもの。だから今は、人生にささやかな覚悟を持ちながら『ちょっと待ってますよ』っていう心境です。だって、みんなと一緒に歩いていきたいですから」