85、86年の三冠王ランディ・バース。93年の首位打者トーマス・オマリー。かつての阪神は球史に残る左打ち超優良外国人を見つけ出して来た。そして2人とも性格が良く仲間に慕われた。ボーアもそのような存在になることが期待されたが、バッティング技術では彼らに並び立つ選手にはなれなかった。

「ボーアとは異なる打撃スタイルだった。バースは離れた立ち位置から。オマリーはオープンスタンスから。ともに思い切り踏み込んで逆方向へも鋭く打ち返せた。引っ張りが特徴のボーアに同様の期待をするには無理があったのかもしれない。いくら性格が良くても結果が出なければダメ」(在京球団スカウト)

 ボーアは『3匹目のどじょう』そして『神様』『仏様』にはなれなかった。そして阪神が頂点を狙うプランの立て直しが再び始まる。今度はどうなるのか、球団編成部のお手並み拝見だ。