思考力は一朝一夕では身につきません。日常的に世の中の出来事について粘り強く考える癖をつける、友達とディベートする機会をつくるなどして、本番に備えましょう。

■共通テスト おもな科目別アドバイス

【英語】
 リーディングとリスニングの配点が4:1から1:1に。リスニングが得意な受験生にとっては有利といえますが、1:1のまま評価する大学は実はそんなに多くありません。志望校の配点は必ず要項で事前確認しましょう。

【リーディング】
 センター試験で出題されていた「発音・アクセント・語句整序」のように、断片的な知識を問う問題が単独で出題されることはなくなり、すべての設問が読解問題形式になります。読む分量が増え、英文を英文のまま理解できる、本当の意味での読解力が問われます。読解には文法・語彙知識が不可欠ですから基礎をしっかりと身につけましょう。

【リスニング】
 分量が増え、速度もやや速くなります。通学時間などを使って英語の音に多く触れ、耳を慣らしましょう。問題内容も、要約、図表の読み取り、条件判断など、英語コミュニケーション力がより問われるものに。これらは「1回読み」で出題されるため、音声が流れている間にメモを取りつつ、図表を完成させたり、メモと選択肢とを照らし合わせたりする訓練が必要です。

【数学IA】
 問題文や資料の分量が増え、試験時間も70分と長くなりました。モデル問題として「太郎くんと花子さんが47都道府県の平均睡眠時間ランキングについて考察する問題」などが示されています(図2)。数学的に難しくはないものの、長文読解力や、グラフや表などのデータ分析力の強化は欠かせません。

【国語】
 特に変わるのは現代文です。問題文が増え、「論理的、文学的、実用的な文章」を題材として、複数の文章を横断的に読みこなす力が問われます。著作権問題など実生活にかかわる法律の条文から、ガイドブックのような実用に即した文章、詩やエッセーまで、幅広い文章に触れておきましょう。

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