■医学部合格のカギは「得点力」にあり

 新入試になっても、医学部合格の基本戦略は変わりません。合格するために最も重要なのは、実際に受ける大学の個別選抜試験でどれだけ得点できるか(=得点力)です。鈴木先生オリジナルの「得点力」をアップさせる戦略を紹介します。

【戦略1】合格最低点+10 点を設定しよう
 大学によって問題の特性や難易度、合格最低点はまちまちです。標準問題を8割とらないと合格できない大学(他学部と問題が共通の総合大学に多い)もあれば、難問を5~6割とれば合格最低点に達する大学(医科大学に多い)もあります。

 一部の中堅私立大では、高校で配られる副教材や傍用問題集と、過去問で鍛えればいい、というケースもあり、医学部だからといって必ずしも難問対策する必要はありません。いずれにせよ、志望校の傾向を研究し、共通テストの想定得点から逆算して、総合得点で「合格最低点+10点」を確保するための目標点数を科目別に設定することが大切です。

【戦略2】問題の難易度を見極めよう
 得点力を上げるために大切なのは、制限時間内に問題を取捨選択することです。志望校の入試問題を難易度別に「A基本」「B標準」「C応用」「D難問」に分け、出題される割合を知っておくこと(図3)。「どこまでマスターすれば目標点数を確保できるのか」を見極め、戦略的に解きましょう。本番で難問を解くのに時間を使ってしまい、基本~標準問題を落とすことのないようにしたいものです。

【戦略3】過去問演習を徹底しよう
 医学部入試においては、過去問演習量の差が勝負を分けます。例題レベルの基本・標準の問題は瞬時に正解へのルートを見つけなくてはなりません。「問題を取捨選択する目」は、演習を重ねることで養われます。高2までに単元学習を終えて過去問に取り組めれば理想ですが、公立高校の場合は難しいかもしれません。志望校はできるだけ早く決めて、遅くとも高3の夏から過去問演習を始めましょう。

(AERAムック編集部)

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