悪質な撮り鉄は「客」じゃない! 鉄道会社社長とプロの「撮り鉄」が本音で激論 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
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悪質な撮り鉄は「客」じゃない! 鉄道会社社長とプロの「撮り鉄」が本音で激論

【対談】鳥塚亮(えちごトキめき鉄道社長)×櫻井寛(鉄道写真家)

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作田裕史dot.#アサヒカメラ#鉄道
鉄道写真家の櫻井寛(左)とえちごトキめき鉄道社長の鳥塚亮氏。

鉄道写真家の櫻井寛(左)とえちごトキめき鉄道社長の鳥塚亮氏。

鳥塚亮(とりづか・あきら)
1960年、東京都生まれ。明治大学商学部卒。大韓航空社員などを経て、91年、英国航空(ブリティッシュ・エアウェイズ)に入社。旅客運航部長などを歴任。2009年、いすみ鉄道の社長公募に応募して採用される。ムーミン列車の運行など数々の企画を実現させ、いすみ鉄道を再生させた。19年9月から、新潟県の第三セクター鉄道「えちごトキめき鉄道」代表取締役社長。

鳥塚亮(とりづか・あきら) 1960年、東京都生まれ。明治大学商学部卒。大韓航空社員などを経て、91年、英国航空(ブリティッシュ・エアウェイズ)に入社。旅客運航部長などを歴任。2009年、いすみ鉄道の社長公募に応募して採用される。ムーミン列車の運行など数々の企画を実現させ、いすみ鉄道を再生させた。19年9月から、新潟県の第三セクター鉄道「えちごトキめき鉄道」代表取締役社長。

櫻井寛(さくらい・かん)
1954年、長野県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。出版社写真部勤務を経て90年に独立。93年、航空機を使わずに88日間世界一周。94年「交通図書賞」受賞。「アサヒカメラ」「日本経済新聞」「毎日小学生新聞」「JR時刻表」などに連載中。『オリエント急行の旅』『ななつ星 in 九州の旅』など著書多数。日本写真家協会、日本旅行作家協会会員。東京交通短期大学客員教授。

櫻井寛(さくらい・かん) 1954年、長野県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。出版社写真部勤務を経て90年に独立。93年、航空機を使わずに88日間世界一周。94年「交通図書賞」受賞。「アサヒカメラ」「日本経済新聞」「毎日小学生新聞」「JR時刻表」などに連載中。『オリエント急行の旅』『ななつ星 in 九州の旅』など著書多数。日本写真家協会、日本旅行作家協会会員。東京交通短期大学客員教授。

 世間から厳しい目を向けられている一部の撮り鉄のマナー違反行為。業を煮やした鉄道会社の中には、撮り鉄の「排除」に乗り出した企業もある。はたして、鉄道会社と撮り鉄は「共存」できるのか。現役の鉄道会社社長と鉄道写真家が本音をぶつけ合い、解決策を探った。

【激論を交わす現役の鉄道会社社長鳥塚亮さんはコチラ】

撮り鉄を「アホ」と批判したブログの真意

――鉄道ファンのマナー問題はSLブームが起こった1970年代から社会問題化しています。それから40年以上たっていますが、マナーは向上しているのでしょうか。

鳥塚亮:昭和40年代にSLの有名撮影地だった布原信号場(JR西日本・伯備線)だって、殴り合いのけんかになるくらいひどかったですからね。マナーというのは、その時代の基準で変化します。今は殴り合いはしないかもしれないけれど、やはり有名スポットなどに押し寄せる人の数が増えるほど、振る舞いがおかしい人は一定数生まれてしまう。でも9割以上はまともな鉄道ファンです。そういう人たちが「マナーの悪い撮り鉄」として同じように扱われるのは違うと思います。私たち鉄道会社にとって、わざわざ写真を撮りに来てくれる人たちは、自社の「ファン」だと考えています。アイドルグループのファンでもマナーの悪い人はいますよね。でも、事務所はそういう人たちを「教育」してコンサート会場などで安全を確保している。われわれもそうした努力はしていかなければいけないと思っています。

櫻井寛:私はプロの撮り鉄なので、マナーの悪い鉄道ファンには迷惑をしています。自分が撮りたいところでまともに写真が撮れないわけですから。昔から一部の人のマナーはひどかったわけですが、まだあの頃のほうが、撮る側同士でコミュニケーションが取れていたような気がします。何が何でもその場所をどかないとか、注意するとすごい剣幕でキレ始める人というのは、SLブームの頃はほとんどいなかったように記憶しています。

――2018年1月、当時いすみ鉄道社長だった鳥塚さんはブログで、マナーの悪い鉄道ファンに対して「阿呆連中」「言葉が通じない」などと痛烈に批判しました。その内容に賛否両論まき起こり、いわゆる「炎上」状態となりました。こうした発信をした真意は何だったのでしょうか。

鳥塚:ほとんどの撮り鉄は鉄道が好きで、いい写真を撮りたいと思っているだけのはずです。それが一部のマナー違反者のために、撮影現場で罵声が飛び交ってしまう状態になってしまっていたことに強い危機感がありました。人気のレトロ列車「キハ52」は毎週運行しており、「さよなら列車」のように最後の撮影になるわけではない。その日撮れなかったら、翌週に来てもいいんです。それなのに、現場がずっと荒れ続けているのは鉄道会社の社長として絶対に改善しなければいけないと思って、あのブログを書きました。一番迷惑だったのは菜の花の咲く時期に来る「素人」です。線路の中に入ったり、菜の花を踏みつけたり、マナー違反を平気でする。年配の人が多くて、線路を平気で渡れた時代や汽車が扉を開けっぱなしで走っていたのを知っているから、「何が悪いの」という感じなんです。そういう人たちには強い言葉で言わないとわからない。鉄道写真を撮りたい人たちは年々増えているので、分母が大きくなるほど、どうしても変な人がまぎれこんでしまいます。


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