「見てしまった男」地質学者ナウマンの知られざる一面とは? (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「見てしまった男」地質学者ナウマンの知られざる一面とは?

20歳目前で来日したナウマン(フォッサマグナミュージアム蔵)

20歳目前で来日したナウマン(フォッサマグナミュージアム蔵)

少女時代のゾフィー

少女時代のゾフィー

■裕福な家の少女に惚れられてしまった?

 ナウマンは陶磁器で有名なマイセンの生まれだ。父は親方資格を持つ建築家で、家族に地質学者がいないどころか、そのための基礎教育を受けていない。なぜ地質学者になったのか。どうやら最初の妻、ゾフィー・シューベルトと少年少女のころに出会い、惚れられてしまったことが大きく関係しているのではないかと思う。ゾフィーの実家シューベルト家はマイセンの隣町ドレスデンの名家で、その父はドレスデン工業高等学校の教授だった。ナウマンはギムナジウムを出ていないが、あれよあれよという間に、ミュンヘン大学に入り、学位も得た。

 日本には2年の在留予定だったが、4年に延び、1年休暇をとって帰独し、新妻ゾフィーを連れて帰日した。長男も生まれて、順風満帆のはずだったが、おそらくゾフィーの不倫がもとでナウマンは決闘し、離婚に至る。シューベルト家とのつながりも切れた。もし離婚しなかったら、もう少しドイツでの評価も高く大学教授となって学界で活躍し、威張り散らして地質調査に学生を酷使したなどの日本での悪評もはねつけることができたのではないかと私は思う。(矢島道子)


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