今後の成長に期待したい食野亮太郎 (c)朝日新聞社
今後の成長に期待したい食野亮太郎 (c)朝日新聞社

 ミャンマーにアウェーで2-0と勝利し、上々の滑り出しを見せた日本代表。森保一監督は「1戦1戦、相手を上回って行くためにしっかり準備しなければいけないと感じた」と語り、これからも厳しい予選の戦いが続いて行くことへの覚悟を表した。

【写真】現在はフランクフルトで活躍中の鎌田大地

 予選のスタートということで今回の23人は“森保ジャパン”のベースとなるメンバーといえる。もちろん、ここから全てのポジションで入れ替わりは起こりうるが、森保監督が「1年間やってきて、自分の中ではベストのメンバー」と言う通り、今後の選考でも有利な立場にあるだろう。

 日本代表の中でもタレントが豊富で、欧州組も多いのが“森保ジャパン”の基本フォーメーションである4ー2ー3ー1における2列目の3枚だ。今回は堂安律、南野拓実、中島翔哉のスタメン3人に加えて、ミャンマー戦で予選最年少記録を更新した久保建英、さらに伊東純也、原口元気の6人が“本職”のセカンドアタッカーとなる。

 こう見ると、なかなかバランスのとれた6人ではあるが招集外の実力者、有望タレントは多い。まずドイツ1部やヨーロッパリーグの予選など、印象的な活躍を続ける鎌田大地(フランクフルト)は最もメンバーに近い候補だ。3月にはFWの一人として招集され、実際に1トップでテストされたが、本質的に2列目の方がパフォーマンスを発揮しやすいタイプの選手。高いキープ力とボールを縦に運ぶ能力、さらにラストパスやミドルシュートなど、バイタルエリアで決定的な仕事ができるプレイヤーだ。

 鎌田が選ばれた場合は基本的に南野が主力を担うトップ下のポジションがメインになる。1トップに君臨する大迫勇也は流れの中で手前に引いてボールに関わるケースも多く、パラグアイ戦やミャンマー戦でも南野と頻繁に縦の関係をチェンジしていた。そうした傾向からも、1トップ経験のある鎌田はスムーズに対応しやすい。また彼が加わることで、今回は3人招集されたFWの枠に違ったタイプの選手を入れるプランも出てくる。

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高い潜在能力を持つのは?